サステナブルな物流とは?SDGsや「ホワイト物流」の取り組み事例を解説!

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Cariotの機能、料金パッケージなどが掲載されたパンフレットです。 Cariotを導入することで何ができるようになるのか、具体的にどう変わるのか、ユースケースごとにご紹介しています。

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こんにちは。Cariot(キャリオット)ブログ編集部です。

企業活動のみならず、国際社会でも存在感を高めているキーワードのひとつ、「サステナブル(Sustainable)」。国内の物流業界においても、取り組みを行っている企業が増え、事例が少しずつ増えています。そんな「サステナブル」を企業活動の柱の1つとすることで、成長戦略にも活用できることをご存知でしょうか。今回は、サステナブルな物流の意味とSDGsとの関わりをはじめ、知っておきたい物流総合効率化法やホワイト物流推進運動、さらに物流各社の取り組み事例もご紹介します。

 

1.今注目されているサステナブルとは

サステナブル(Sustainable)は「持続可能な」を意味する言葉です。最近は「サステナブルな社会」といったフレーズを耳にすることが多いでしょう。実際に「持続可能な社会の実現」に向けてSDGs(エスディージーズ)が採択されるなど、国際社会全体が、さまざまな取り組みを始めています。

1-1.なぜ今サステナブルが注目されるのか?


「サステナブル」という言葉が注目され始めた背景には、環境や貧困などあらゆる問題に対する危機意識があります。第1回地球環境サミット(1992)で、「サステナブル」という概念が世界に向けて紹介されました。現在、国内外の多くの企業が「サステナブル」を念頭においた企業活動や事業を展開しています。

また一般の方々にとっても「サステナブル」は、より身近なものとなっています。レジ袋の有料化やプラスチックストローの廃止などもサステナブルな活動の一環として進んでおり、多くの方々が「持続可能な社会の実現」を意識している状況といえるでしょう。

1-2.サステナブルに欠かせない「SDGs」とは?

サステナブルな社会・世界の実現に対して、具体的な指標を示したものがSDGsです。SDGsは、「Sustainable Development Goals」の頭文字をとった略称であり「持続可能な開発目標」を意味します。

SDGsは、国連サミット(2015年開催)において掲げられ、全会一致で採択され、世界が共有する目標となりました。SDGsは、環境問題、飢餓、貧困など17のゴール、169のターゲットから構成され、2030年までの解決を目指しています。国家、個人、そして企業が一体となり行動を起こすことが求められており、実際に、SDGsを指針とした取り組みが国内外で広がっています。

SDGsとサステナブルについて、さらに詳しく知りたい方は外務省のWebページをご覧ください。

参考:外務省 SDGsとは
 

2.物流業界で取り組むべき「サステナブル」とは


現在、物流をはじめとするさまざまな業界においても、サステナブルな社会の実現に寄与する企業活動が求められています。2016年に「SDGs推進本部」が内閣に設置され、2017年にはSDGs達成を盛り込んだ企業行動憲章「Society 5.0」が経団連より発表されました。これにより、サステナブルをめぐる動きが加速しています。
物流業界において関係が深い動きは、以下の2つとなります。

  • 物流総合効率化法
  • 「ホワイト物流」推進運動

2-1.物流総合効率化法

物流総合効率化法は、物流の効率化による消費者需要への対応、コスト削減、環境負荷の低減などを目的として、2005年に施行されました。その内容は「輸送網の集約」「輸配送の共同化」「モーダルシフト」 など、対象となる物流総合効率化事業を推進する事業者に対して、計画の認定や支援措置の実施を推進するものです。

物流総合効率化法は、深刻なドライバー不足や宅配の取扱量の増加などを受けて2016年に法改正となりました。支援の対象条件を「2つ以上の者(業者)が連携して事業を行うこと」に改正するなど、柔軟な連携をより重視する内容となっています。

物流総合効率化法についてさらに詳しく知りたい方は、国土交通省のWebページをご覧ください。

参考:国土交通省 物流総合効率化法について

2-2.「ホワイト物流」推進運動

「ホワイト物流」推進運動とは、物流業界の労働環境の改善を目的とした運動です。2019年3月に国土交通省より公開され、関連企業へ運動参加を要請する文書を送付しました。

「ホワイト物流」推進運動の目的は以下の2点です。

  1. トラック輸送の生産性の向上・物流の効率化
  2. 女性や60代の運転者等も働きやすいより「ホワイト」な労働環境の実現

引用元:「ホワイト物流」推進運動について 「ホワイト物流」推進運動の目的

近年、流通業界ではトラック運転手不足が深刻化しており、円滑な企業活動や国民生活への影響が懸念されています。「ホワイト物流」推進運動では、トラック運転手不足の一因となっている長時間労働などの労働環境の改善を通じて、業界における人手不足問題の解消と、安定的な物流の確保を目指します。

賛同企業は1200社以上
「ホワイト物流」推進運動の公開に合わせて、 運動への参加が要請された企業はおよそ6,300社にのぼります。この中で運動に賛同している企業は1,225社です。(*2021年5月31日時点)

「ホワイト物流」推進運動の賛同企業は、要請全体に対して20%前後です。今後、より多くの企業が運動に賛同し、積極的に社内体制の見直しなどを進めることが求められます。

「業態別提出企業一覧」、「地域別提出企業一覧」をチェックしたい方は、「ホワイト物流」推進運動の公式ページをご覧ください。

参考:賛同企業リスト

具体的な「ホワイト物流」の取り組み
「ホワイト物流」推進運動では、物流業者に対して以下のような取り組みを要請しています。

  • 委託先運送会社の運送業務の適正化
  • 荷主企業等に向けての物流・運送業務の改善提案
  • トラック運転者の労働条件・労働環境の改善

引用元:「ホワイト物流」推進運動について 「物流事業者にお願いしたい取り組み内容

「委託先運送会社の運送業務の適正化」では、適正な下請け取引を各事業者に求めています。また、委託先運送会社の業務状況をしっかりと確認するとともに、場合によっては対策の協議を求めます。

「荷主企業等に向けての物流・運送業務の改善提案」では、業務効率・生産性のさらなる向上を各事業者に求めています。また、荷主企業などに対する改善案の積極的な提案や検討を求めます。

「トラック運転者の労働条件・労働環境の改善」では、荷待ち・荷役時間の見直しを通じて、トラック運転手にとって魅力的な労働条件・環境の整備を求めます。

「ホワイト物流」への参加手順はこちらをご参照ください。
 

3.サステナブルな物流―他社の取り組み事例


サステナブルな物流への取り組み事例について、以下の3例をご紹介します。

  • 取り組み事例1:再配達防止のための施策の実施
  • 取り組み事例2:オリジナル梱包資材の利用による資源ごみ削減
  • 取り組み事例3:動態管理システムを活用したドライバーへの負荷低減

3-1.取り組み事例1:再配達防止における施策の実施

  • 抱えていた課題:不在再配達による従業員や環境への負担増
  • 取り組んだ施策内容:宅配ボックスの普及の推進/置き配サービスの実施
  • 得られた成果・今後の課題:不在再配達の低減

国内宅配便大手のある企業では「働く世帯応援プロジェクト」をきっかけに、宅配ボックスの普及を推進しています。宅配ボックスを各家庭に設置することで、不在の際も荷物を届けることができ、再配達を減らすことが可能です。

また、近年ではガスメーターや玄関前などの指定された場所に荷物を届ける「置き配」サービスも展開しており、不在による再配達の減少に寄与しています。

再配達の減少は、従業員の業務負担を低減するとともに、燃費や二酸化炭素排出の削減にもつながります。

3-2.取り組み事例2:オリジナル梱包資材の利用による資源ごみ削減

  • 抱えていた課題:引越しで使用する梱包資材による資源ごみの大量発生
  • 取り組んだ施策内容:オリジナル梱包資材の開発
  • 得られた成果・今後の課題:引っ越しで発生する資源ごみの減少。今後もごみゼロの引っ越しを目指す

国内引越しのリーディングカンパニーのある企業では、SDGsへの賛同とともに、クリーンディーゼル車の導入やペーパーレスの推進など、環境に配慮したさまざまな取り組みを実施しています。
2008年には紙を一切使用しない、再利用可能なオリジナル梱包資材を開発しました。引越し作業にこの梱包材を使用することで、ダンボール等の紙資源を削減し、さらに作業効率のアップとコストの削減にも貢献しています。

3-3.取り組み事例3:動態管理システムを活用したドライバーへの負荷低減

  • 抱えていた課題:ドライバーへの業務負担軽減
  • 取り組んだ施策内容:車両動態管理システムの活用
  • 得られた成果・今後の課題:問い合わせ応答・業務の効率化によるドライバーの業務負担軽減を目指したい

空調・化学製品において国内を代表する、あるグローバル企業は「ホワイト物流」推進運動に参加しており、自主行動宣言とともに、複数の取り組みを公開しています。その取り組みの1つが「車両動態管理システムの活用」です。

多くの物流企業において、ドライバーへの問い合わせや、届け先からの問い合わせ応答は業務負担の一因となっています。この企業では、車両動態管理システムの活用により、配送ルートの自動組立や、届け先への配送関連情報の提供を実施。業務負担の軽減を推進しています。
 

4.サステナブルな物流を実現したい企業様へ―Cariotのお役立ち資料まとめ


こちらでは、サステナブルな物流の実現を目指す企業に向けて、動態管理システムCariot(キャリオット)の資料をご紹介します。業務効率化や車両管理に関する有益な情報を記載していますので、ぜひご覧ください。

荷主企業が取り組むべき物流業務改善
サステナブルな物流の実現には、荷主企業側の取り組みも欠かせません。こちらの資料では「ホワイト物流」推進運動の内容も交えて、荷主企業が取り組みたい物流業務改善の方法も紹介しています。

物流における輸配送効率化のために役立つCariotの機能とは
輸配送の効率化は、サステナブルな物流を実現するための中心的課題といえます。こちらの資料では、輸配送の効率化における課題を明確化し、Cariotの各機能がどのように活用できるかをご紹介しています。

Cariotを活用した車両管理完全ガイド
従来、導入までのステップが多く、コストも高いと考えられている車両管理。こちらの資料では、ユーザに寄り添い、シンプルな操作性と高いパフォーマンスを実現したCariotによる車両管理の方法を紹介しています。

【チェックリスト付き】動態管理システムの選び方
現在、多くの企業より提供されている動態管理システム。こちらの資料では、チェックリストを通じて自社の課題を明確化するとともに、その解決に適した動態管理システムの選び方を紹介しています。


 

5.まとめ

サステナブルな物流の実現を目指すことは、業務効率化や安定的な人員の確保のみならず、企業価値の向上にもつながります。そのためには業務体制、就労環境、さらに各企業の連携も必要不可欠です。
また、サステナブルな物流の実現には、近年大きな進歩を見せているITの活用が欠かせません。特に動態管理システムの導入は、最も簡単でリーズナブルにITを活用できる方法です。私たちCariotの動態管理システムも、多くの企業様に導入いただき、高いパフォーマンスを発揮しています。各お役立ち資料で、疑問や不明な点などございましたら、ぜひお気軽にお問い合わせください。
 
 
※本記事の情報、及び画像は、記事作成時点のものです。詳しくは最新の情報をご確認ください。

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