12月の交通事故発生は年間最多〜事故発生の要因と対策を解説〜

Cariot活用による事故の防止と削減

交通事故を未然に防ぐには、どのような事故発生リスクがあるかを把握した上で、ドライバーへの適切な教育・指導を行う必要があります。
Cariotを活用した安全運転管理によって車両事故を防ぐ取り組みをご紹介します。

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こんにちは。Cariot(キャリオット)ブログ編集部です。

毎年12月は1年の中で、最も交通事故発生件数が増加する傾向があります。
輸送量が増加する繁忙期でもある年末は、慌ただしさから運転中の操作や判断ミスが生じ、わずかな運転ミスが事故につながる場合があります 。車両を使った業務を行う企業・事業所では、日頃から事故を未然に防ぐための安全対策や管理・指導を進めていると思いますが、年末は特に安全運転管理を徹底する必要があります。

今回は、年末の交通事故発生要因、事故防止の基礎や対応策についてお伝えします。

 

1.12月は交通事故が最も発生する時期

1-1.なぜ最多?12月は交通事故が多発

警察庁が2021年3月に公表した「令和2年における交通事故の発生状況について」によると、全国で発生した交通死亡事故は年々、減少しています。2021年も同様の傾向にありますが、毎年12月は交通死亡事故も増加しています。なぜ、12月に交通事故が多く発生するのでしょうか。

画像:警察庁「令和2年における交通事故の発生状況について

1-2.短い日照時間が原因?交通量の増加の要因とは?

1日の中で最も交通事故が発生しているのが「薄暮時間帯」、次いで夜間となっています。
「薄暮時間帯」とは、日没の前後1時間を指しています。日暮れに伴い、徐々に視界が悪くなってくる時間帯です。また、12月は1年の中で最も昼の時間が短い冬至に向け、夜が長くなる季節です。視界の悪い時間帯が長いことが、12月に交通事項が発生しやすい原因として考えられます。

上記以外にも、冬季は積雪や路面凍結による交通事故が増加することも、年末の交通事故増加の要因として挙げられます。
また、年末年始は忘年会・新年会などで飲酒の機会が増えます。飲酒運転による交通事故の発生件数は、年々、減少しているもののゼロにはなっていません。
飲酒運転により事故を起こした際、違反者に対する罰則は厳罰化されています。飲酒の機会が増える年末年始は「飲んだら乗るな」を徹底することも、12月の交通事故発生件数抑制に寄与するのではないでしょうか。

画像:警察庁「薄暮時間帯における死亡事故に係る分析~時間帯別・月別の死亡事故件数~

画像:警察庁「令和2年における交通事故の発生状況について

1-3.1年で最も輸送量が増加する年末

毎年12月は、お歳暮やクリスマスなどの年末商戦で活況のある時期です。
国土交通省が公表した2020年12月の輸送情報によると、輸送量(特別積合せ貨物)は前年同月比105.0%の6,376千トン/数、宅配の取扱個数は前年同月比113.0%の518,682千個となっており、輸送量・宅配個数ともに12月が1年の中で最も多いことがわかります。


画像:国土交通省「トラック輸送情報(令和2年(2020年)12月分)

1-4.慌ただしさから生まれる「急ぎの心理」

12月は物流量の増加だけでなく、各種イベントの開催などで人の移動も多くなり、渋滞が発生しやすい条件がそろいます。

画像:警察庁「令和2年における交通事故の発生状況について

季節による道路状況の変化を問わず、ドライバーは指定された時間に目的地に到着し、限られた時間内で業務を行わなければならなりません。
交通量が多く、かつ配送量も多い中で、滞などで到着時間に間に合わない・短時間でより多くの配送先を回る必要が出てくる可能性があります。このような状況が生じた場合、普段は安全運転を心がけているドライバーであっても、先を急ぐ気持ちや焦りが生まれることもあります。この心理状態を「急ぎの心理」と呼びます。
「急ぎの心理」が生まれ、先を急ぐ気持ちが強くなることが「先急ぎ運転」につながり、交通事故発生の要因になってしまいます。

<先急ぎ運転の問題点>

  • 運転の基本動作や交通ルールの軽視
  • 速度超過などの危険運転
  • 無理な追い越し・進路変更・割り込み
  • 不十分な安全確認
  • 歩行者保護の観点が希薄になる可能性
  • 気持ちが苛立つことによるあおり運転等の発生
  • など

画像:富山県警察本部交通企画課

 

2.“事故発生傾向”から見る事故防止のための基礎知識

2-1.「急ぎの心理」を発生させない

事業用自動車の交通事故発生件数は減少傾向にありますが、さらなる事故削減に向けて策定された「事業用自動車総合安全プラン2025」では、重点施策と事故削減目標が掲げられました。

画像:国土交通省「事業用自動車総合安全プラン2025

事故を未然に防ぐためには、余裕のある運行スケジュールの作成と道路状況の変化に対応するための準備を行うことが必要です。時間に余裕があることでドライバーは「急ぎの心理」に陥らず、通常の安全運転を行うことができます。
同時に、素早く遅延を検知し、ドライバーや荷主・顧客とのスムーズな連絡・調整を行うための仕組みづくりをしておくことも「急ぎの心理」の緩和や事故防止に役立ちます。

<事故リスク低減のポイント>

  • 無理のない運行計画
  • 正確な運行実態の把握
  • 道路状況の変化など事象に応じた適切なルートの指示
  • 運転者の健康状態の把握
  • 運転者の指導監督
  • 日報の確認 による過労運転の防止

(引用:国土交通省「適切な運行管理と安心経営のためのICT活用ガイドブック」)

2-2.「運転行動の3要素」とミスの関連性

「令和3年交通白書」によると、法令違反別の交通死亡事故発生件は、安全運転義務違反が最も多くなっており、その中でも「運転操作ミス」が最多です。

画像:内閣府「令和3年交通安全白書

運転には「認知」、「判断」、「操作」の3つの要素があります。普段は、事故を起こさぬよう安全運転を心がけているドライバーも、繁忙期にはイレギュラーな対応や全体の業務量が増加し、慌ただしさや疲労から運転時の操作・判断ミスが生じる可能性があります。
安全運転で業務を行うためには、どのような状況で事故が発生しやすいかの周知・徹底はもちろんのこと、定期的な 休憩を取り疲労を蓄積させないための対策を講じる必要があります。加えて、車両の故障による遅延や事故を起こさないための適切な車両点検を行うことも大切です。

<運転行動の3要素とミスの代表例>
「認知」
視覚、聴覚などによって周りの状況を把握します。認知にミスがあると、わき見運転、標識や赤信号の見落としなどが発生します。

「判断」
認知した結果に基づいて、どのような行動をとるか予測や決定を行います。判断ミスが生じると、ハンドルを左右どちらに切るべきか、停車すべきか通過すべきかといった決定を誤ることがあります。

「操作」
認知と判断に基づいて、具体的な運転操作を実行します。ブレーキを踏むつもりがアクセルを踏んでしまった、ハンドルを切るのが遅かったなどの操作ミスにより交通事故が発生します。
 

3.車両管理システムを導入した安全運転管理

モビリティ業務最適化クラウドCariot(キャリオット)では、安全運転管理や危険運転を素早く検知できる機能など、安全運転をサポートする機能をご用意しています。

■安全運転管理に役立つCariotの機能

・乗車前点検(Cariotモバイルアプリ限定機能)
エンジンオイル残量・タイヤの空気圧の確認など、あらかじめ設定した車両の点検項目についてデジタルに記録が残せる機能です。点検状況などを一覧・俯瞰で確認できます。

・危険運転検知
運転中に急加速・急減速、急ハンドル、速度超過などの危険運転を検知し管理者へメールで通知する機能です。危険運転が発生したタイミングで具体的な数値をもとに特定の運転手へ安全運転指導ができるため、事故防止に役立ちます。

・ドラレコデバイスで動画を記録
2021年秋、Cariotのラインナップに新ドライブレコーダーが追加されました。本製品では、危険運転を検知したタイミングでドライバーには車内 に取り付けてある本体の表示と音声で通知します。管理者には、Cariot管理画面から自動で取得・アップロードされた高画質で鮮明な映像を確認することができます。記録動画はクラウド上に保存されダウンロードができるため、SDカードの回収・確認は不要です。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。
これからもCariotは、より便利に使っていただくための機能の開発を進めてまいります。
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