「改元準備間に合う」8割超。企業の“新元号対応”最新事情

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こんにちは、Cariot(キャリオット)ブログ編集部です。

「令和」時代の幕開けまで1か月を切り、企業側ではシステム改修などにおいて“その日”を迎えるための準備が着々と進んでいます。
政府としては、2019年4月1日の新元号発表とともに、円滑な移行へ向けて「国民生活への影響をできる限り小さくすること」などを関係省庁と申し合わせました。

【目次】
1.“改元対応”間に合う企業は「8割超」
2.IT、ICT化が進んだ「令和」ならではの対応方針
3.物流業界も大きな混乱はない見込み
4.“円滑な移行”のためには「リリースを見送る」判断も

 

1.“改元対応”間に合う企業は「8割超」

政府が示した改元に伴う“国民生活への影響”として具体的に思い浮かぶのは、企業のデータなどに「和暦」を使用しているケースなのではないでしょうか。その場合、同5月1日からはデータ上の元号が「平成」から「令和」へと書き換えられている必要があります。

経済産業省が19年2月に製造業、流通、サービスといった所管業種の企業約3000社に行なった「改元に伴う情報システム改修への対応状況に関するアンケート」によると、利用システムにおいて「和暦」を使用している箇所があるかどうかの調査確認状況では63%が「調査・確認を完了した」との回答。
そのなかで、「情報システムの改修」や「パッケージ製品のアップデート」などが必要であると特定できている663社のうちの84%が、改元時までに「対応できる」としています。

なお、国際基準での対応が必要なシステムの場合、もともと西暦表記となっているためこのタイミングでの改修の必要はないという企業も多いようですね。

 

2.IT、ICT化が進んだ「令和」ならではの対応方針

改元にあたっては、特に「情報システム改修への対応に万全を期す」という政府の意向を踏まえ、経済産業省では企業・団体へ向けて“文書データ”の元号表記について以下の解釈を提示しています。

  • 改元前に提出する文書データに記入する5月1日以降の日付は「平成」「令和」いずれも可とする
  • 改修が間に合わず、5月1日以降も「平成」表記であったとしても政府機関は有効データとして扱う
  • 「2019年度」を元号表記する場合、「令和元(1)年」「平成31年度」いずれも有効とする

また注目したいのは、「民間の取引については組織間で調整・判断を行う」としている点。
それはIT、ICT化が進んだ「令和」ならではの情勢も加味したうえの見解といえるのかもしれません。

遡ること30年前、「平成」の幕開け1989年は“ホストコンピューター全盛時代”。昭和から平成への改元対応としては、システムは各社の情報シス部門の統制下にあることが多く、自社での作業にてほぼ完結できていました。
一方で、19年の現在…。クラウド、AI、IoTなどさまざまな技術の発展などにより、システム間の連携が複雑となり、かつ連携手段も多様化を極めています。また、ExcelやPDFをはじめ文書ファイルでのやりとりを行うシーンも頻繁にあり、ファイル形式やデータ形式も多様となっているのが現状。そのような状況下においては、一口に“システム改修”といっても、自社だけでなく取引先企業の改元対応起因によるエラーが発生してしまう可能性もあるかもしれません。
このように、平成から令和への改元対応においては考慮すべき点が広範囲に渡ることなどもあり、「組織間での調整・判断」という方針へと繋がったのではないでしょうか。

 

3.物流業界も大きな混乱はない見込み

今回の改元に際しては、多方面での混乱を避けるべく新元号発表や改元日などの時期があらかじめ公表されていました。また、経済産業省も19年2月よりシステム改修に関する説明会を全国各地で開催。各企業に早めに呼びかけたことなどもあって、和暦から西暦表記への変更を採用するなど、続々と対応が進んでいるようです。

輸出入貨物の通関業務などのオンライン処理を行うある会社では、システムの一部設定変更の必要はあるものの改修自体は不要で、影響は小さい見込みです。
また宅配大手など、物流企業の多くもシステム改修など準備が順調に進んでおり、大きな混乱はないとの想定。

ただし、経済産業省によると、業種問わずOSや経理・会計ソフトなどのパッケージ製品やOS・プリンターといったバックオフィス向けの製品についての確認が見落とされているケースが見られるといいます。今一度、このタイミングで自社構築システムだけでなく対応必要箇所の洗い出しを行っておきたいところですね。

 

4.“円滑な移行”のためには「リリースを見送る」判断も

このように、今回の新元号対応は一部、懸念事項や課題がありながらも、全体としてみれば影響範囲は限られており、かつ準備も計画的に進められていることから大きな混乱なく移行が完了しそうといえそうです。
そうはいっても、期日がさらに迫ってくれば想定外の対応が発生してくることもあるかもしれません。急ぐがあまりシステムが不完全な状態でリリースしたために障害が起こってしまうといった可能性もあります。
そんなときには、政府が示した柔軟な見解や対応策に沿い、“円滑な移行”のためのリスク回避として「リリースを見送る」といった判断をすることも対応手段のひとつとなるのかもしれません。その際には関係先への迅速な報告とともに、運用方法の調整・連携を行なっていけば安心ですね。

日本最古の歌集、「万葉集」“梅花の歌”が出典の「令和」。
“人々が美しく心を寄せ合う中で文化が生まれ育つ”という新元号に込められた思いを胸に、新たな時代を迎えられたらいいですね。
 
 
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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