総務への車両管理の問い合わせを減らすには?社用車情報を探しやすくするAI活用と情報管理の考え方

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こんにちは。Cariot(キャリオット)ブログ編集部です。

社用車を管理している総務・車両管理担当者のもとには、日々さまざまな問い合わせが届きます。

「この車両の車検はいつですか?」
「この車両は今日使えますか?」
「昨日の運転日報は提出されていますか?」

一件一件は短時間で回答できる内容であっても、こうした確認依頼が1日に何度も入ると、本来進めたい業務がそのたびに中断され、問い合わせ対応に多くの時間を取られることがあります。
こうした状況を改善するには、問い合わせへの回答を速くするだけでなく、必要な情報へ、必要な人が適切な方法でたどり着きやすい状態を整えることが重要です。

本記事では、社用車関連の問い合わせが総務へ集中する原因を整理したうえで、問い合わせの分類、情報を探しやすくするための情報管理、AIによる確認支援の考え方、AIだけで完結させない方がよい問い合わせ、運用改善の進め方について解説します。

 

1.総務に車両管理の問い合わせが集中する理由

社用車の情報が複数の場所に分かれている

企業によっては、車両に関する情報が複数の場所に分散して管理されていることがあります。
たとえば、車両台帳はExcel、点検履歴は紙やPDF、予約状況は別のシステムやカレンダー、さらに拠点ごとに独自の管理表を使用している、といった状態です。
情報自体は存在していても、「どこを見ればよいのか」が関係者に共有されていなかったりわかりにくいと、「総務に聞いた方が早い」という状況が生まれます。
問い合わせが集中する原因の一つは、情報がないことではなく、必要な情報の保管場所が分かりにくいことにあります。

どの情報が最新なのかわかりにくい

同じ車両について、複数のExcelファイルや管理表が存在している場合もあります。
たとえば、

  • 拠点ごとに更新している管理表
  • 担当者のパソコンに保存されたファイル
  • メールで共有されたデータ
  • 別のシステムに登録されている情報

などが混在すると、どの情報を確認すればよいのか判断しにくくなります。
情報が複数あることだけでなく、どの情報を正式な参照元とするのかが決まっていないことも、問い合わせが発生する原因になります。
参照元が不明確なままだと、確認のたびに「正しい情報、最新の情報を知っている担当者」へ質問が集まりやすくなります。

情報はあっても探し方がわからない

担当者は情報の場所を把握していても、ドライバーや拠点担当者にはわからないケースもあります。
さらに、

  • 探したい項目の名称がわからない
  • どの画面を確認すればよいかわからない
  • どの条件で検索すればよいかわからない

といった理由から、「情報はあるのに見つけられない」状態になることもあります。こうした情報探索の負担は、後ほど紹介するAIによる確認支援を検討できる領域の一つです。

同じような問い合わせが繰り返される

「この車両の情報を確認したい」「この記録は登録されているか」といった似た問い合わせが、複数の人や拠点から繰り返し届くこともあります。
1件あたりの対応時間が短くても、同じような内容を何度も調べていれば、担当者の作業はそのたびに中断されます。そのため、問い合わせ件数だけでなく、同じ内容を繰り返し確認している状態そのものを見直しの対象として考えることが重要です。

 

2.問い合わせ対応を速くするだけでは総務の負担は減らない

「質問を受けてから探す」運用では割り込みが残る

問い合わせ対応の改善というと、「回答を速くする」ことが思い浮かびます。たしかに、必要な情報を探す時間を短縮できれば、1件あたりの対応負荷は下げられます。
しかし、質問が総務へ届く構造そのものが変わらなければ、作業の中断は残ります。そのため、問い合わせを受けてから効率化するだけでなく、問い合わせが発生する前の段階で、

  • 情報を整理する
  • 正式な参照先を決める
  • 必要な人が確認できる状態をつくる

といった取り組みも必要です。
これはAIや車両管理システムを活用する場合でも同じです。

必要な情報へ自分でたどり着ける状態をつくる

問い合わせを減らす方法の一つが、必要な人が自分で情報へたどり着ける状態を整えることです。
ここでいう「自分でたどり着ける」とは、

  • 情報の置き場所が明確になっている
  • 正式な参照先が決まっている
  • 必要な人に適切な閲覧権限が付与されている
  • システムやAIによって情報検索が支援されている

といった状態を指します。

すべての社員がすべての車両情報を自由に確認できる状態を目指すわけではありません。
役割や業務に応じて、必要な情報へ適切にアクセスできる状態を整えることがポイントです。

すべての問い合わせを自己解決させる必要はない

一方で、すべての問い合わせを「自分で確認するもの」にする必要はありません。
車両管理に関する問い合わせの中には、

  • 判断
  • 承認
  • 例外対応
  • 事故対応
  • 法令確認
  • 個人情報の取り扱い

など、人による確認が必要なものもあるからです。

問い合わせを減らす目的は、問い合わせそのものをゼロにすることではありません。
総務へ個別確認する必要のない定型的な問い合わせを減らし、人が対応すべき業務へ時間を使いやすくすることが重要です。

 

3.車両管理の問い合わせを3種類に分ける

問い合わせ対応の仕組みを見直す場合は、まず日々届いている問い合わせを整理してみましょう。
車両管理の問い合わせは、大きく3種類に分けて考えられます。

情報を確認すれば回答できる問い合わせ

登録されている情報を確認すれば答えられる問い合わせです。
たとえば、

  • 車両の基本情報
  • 車検・点検の時期
  • 運転日報などの記録・提出状況
  • 車両の利用実績

などがあります。

この種類の問い合わせは、適切な閲覧権限と参照手段を整えることで、総務への個別確認を減らせる可能性があります。
なお、車検・保険・運転免許証などの期限管理については、「社用車の期限管理をAI時代に見直すには?車検・保険・免許証更新の確認漏れを防ぐ方法」で詳しく解説しています。

判断や承認が必要な問い合わせ

登録されている情報を確認するだけでは答えられない問い合わせもあります。
たとえば、

  • この車両を特定の用途で利用してよいか
  • 例外的な利用を認めるか
  • 車両の入れ替えや再配備を行うか

といった内容です。

こうした問い合わせでは、車両情報は判断材料にはなっても、業務状況や社内ルール、ほかの予定などを踏まえた判断が必要です。
最終的な結論は人が出す領域として整理しておいた方がよいでしょう。

事故・法令・個人情報など慎重な対応が必要な問い合わせ

事故発生時の対応や法令解釈に関わる確認、免許情報や位置情報などを含む問い合わせについては、慎重な対応が必要です。
こうした内容は、AIやシステムの回答だけで判断せず、必要に応じて、

  • 正式な情報源
  • 管理者
  • 担当部署
  • 公的機関
  • 専門家

などへ確認する運用を整えておきましょう。

問い合わせをこのように分類しておくと、どこまでを情報整備やシステムで効率化し、どこから人へつなぐのかを判断しやすくなります。

 

4.社用車情報を探しやすくするために整えておきたいこと

AIやシステムを導入する前に、前提となる情報管理を整えることが重要です。
ここでは、確認しておきたい4つのポイントを紹介します。

情報の保管場所と参照元を決める

まず、「どこを確認すれば現在の情報がわかるのか」を決めます。
複数の管理表やシステムをすぐに一つへ統合することが難しい場合でも、情報の種類ごとに正式な参照元を決めることはできます。
たとえば、

  • 車両情報は車両台帳
  • 運転日報は日報管理システム
  • 車両予約は予約システム

というように、確認先を明確にします。

「どこを見ればよいのか」がわかるだけでも、問い合わせを減らしやすくなります。

車両名・拠点名などの表記を統一する

車両ID、車両番号、部署名、拠点名などの表記が統一されていないと、検索や集計がしにくくなります。
たとえば、「本社」「本社営業所」「東京本社」のように同じ拠点を異なる名前で登録すると、検索時に同じ対象として扱いにくくなる場合があります。
表記ルールを統一することは、人が情報を探す場合だけでなく、AIによる情報検索や整理を活用する際の土台にもなります。
AIを活用する場合も、参照するデータが整理されていることが前提です。

情報の更新担当者と更新タイミングを決める

情報を一元管理していても、内容が更新されていなければ、正しい参照元として機能しません。
そのため、

  • 誰が更新するのか
  • いつ更新するのか
  • 変更後に誰が確認するのか

を決めておきましょう。

特にAIによる情報確認を行う場合、参照しているデータが古ければ、整理された回答が返ってきても実際の状況とは異なる可能性があります。
正しく更新されたデータを参照する運用を整えることが重要です。

閲覧できる情報と権限を整理する

情報を探しやすくすることと、すべての情報を全員に公開することは同じではありません。
部署や役割、担当業務によって、必要な情報は異なるからです。
特に、

  • 運転者情報
  • 免許情報
  • 位置情報
  • 走行履歴

などは、取り扱いに注意が必要です。
誰がどの情報を閲覧・編集できるのかを整理し、情報の探しやすさと適切なアクセス管理を両立させることが求められます。

 

5.AIは車両管理の情報確認をどう支援できるのか

情報管理の土台を整えたうえで、AIを情報検索や確認作業の支援に活用する方法があります。
ここで重要なのは、AIを「問い合わせへ何でも自動回答する仕組み」と考えないことです。

自然な言葉から必要な情報を探す

従来のシステムでは、目的の情報へたどり着くために、

  • 項目名
  • 検索条件
  • 対象となる画面
  • データの構造

などを理解している必要がある場合があります。

AIが参照できる環境に必要なデータが整っていれば、拠点名や車両情報などを自然な日本語で指定し、必要な情報を探す作業の支援に活用できます。
どの画面を開けばよいのか、どの条件を指定すればよいのかわからない場合でも、必要な情報を探す入口をつくりやすくなる点は、AIを活用するメリットの一つです。

条件に合う車両や確認対象を整理する

AIは、蓄積された情報から条件に合う対象を整理する支援にも活用できます。
たとえば、「特定の拠点に登録されている車両情報を整理する」といった使い方です。
担当者が複数の画面や管理表を順番に確認していた作業の一部を支援できれば、情報を探す負担を減らしやすくなります。
AIへの具体的な質問例については、「車両管理×AIで確認業務を削減、効率化!」でも紹介しています。

情報を探す時間を減らし、次の対応につなげる

AIで必要な情報を見つけること自体がゴールではありません。
確認した情報をもとに、

  • 誰へ連絡するか
  • 人による判断が必要か
  • 次にどのような対応を行うか
  • 対応内容を記録するか

といった次の業務があります。

そのためAIは、問い合わせへ最終回答する存在ではなく、担当者が確認・判断するために必要な情報を探し、整理する支援役として位置付けることが重要です。
AIを総務の車両管理業務へ活用する全体像については、「AIで総務の車両管理はどう変わる?確認業務・期限管理・安全運転指導を効率化する考え方」でも解説しています。

 

6.AIだけで回答させない方がよい問い合わせ

AIを情報確認へ活用する一方で、AIだけで回答を完結させない方がよい領域もあります。

車両利用など最終判断や承認が必要な内容

車両の利用可否、例外的な対応、車両の入れ替えなどは、社内ルールや業務状況を踏まえた判断が必要です。
AIは判断材料を整理するために利用し、最終的な判断や承認は人が行うという役割分担を明確にしておきましょう。

事故・法令対応など状況確認が必要な内容

事故発生時の対応や法令解釈に関する問い合わせでは、現場の状況や最新の法令、公的情報などを確認する必要があります。
AIによる回答だけを正式な判断として扱わず、必要に応じて管理者、担当部署、専門家、公的機関などへ確認しましょう。

個人情報や機密情報を含む内容

AIを業務で利用する場合は、入力する情報にも注意が必要です。
会社が利用を認めていない一般向け生成AIへ、

  • 免許情報
  • 位置情報
  • 運転者の個人情報
  • 社内の機密情報

などを入力することは絶対に避けてください。
利用するAIの環境、アクセス権限、社内の情報セキュリティポリシーなどを確認したうえで運用することが重要です。

元データや回答の正確性を確認できない内容

AIが回答を生成しても、参照元となるデータが古かったり、必要な情報が登録されていなかったりすれば、実際の状況とは異なる可能性があります。
特に重要な判断に関わる場合は、AIの回答をそのまま採用せず、必要に応じて元となるデータや正式な情報を確認するプロセスを残しておきましょう。
「AIが回答した=正しい」と扱わないことが前提です。

 

7.問い合わせから回答までの流れを設計する

問い合わせを減らすためには、問い合わせが発生した場合の流れも整理しておきましょう。

まず参照できる情報から確認する

問い合わせる側・受ける側の双方が、「まず決められた参照元を確認する」という流れを共有します。AIやシステムを利用する場合も、どのデータを参照するのかを明確にしたうえで、登録済みの情報から確認するようにします。
情報がどこにあるかわからない状態を減らすことが、問い合わせ対応を見直す第一歩です。

解決できない問い合わせを総務・管理者へつなぐ

既存の情報やシステム、AIによる確認だけでは解決できない問い合わせは、人へつなぎましょう。
ここで重要なのは、「AIか人か」という二者択一ではなく、情報・システム・AIで一次確認→判断が必要な内容は総務や管理者へ引き継ぐ、という段階的な流れをつくることです。
一次確認の段階で必要な情報が整理されていれば、その後の人による判断も進めやすくなります。

問い合わせ内容を記録して情報管理を改善する

同じ問い合わせが繰り返される場合は、情報管理の仕組みに改善できる点がある可能性があります。
たとえば、

  • 情報の置き場所がわかりにくい
  • 情報が更新されていない
  • 社内への周知が不足している
  • 必要な閲覧権限が設定されていない

といった原因です。

問い合わせ内容を記録・分類し、定期的に振り返ることで、問い合わせそのものを情報管理の改善材料として活用することができます。

 

8.車両管理の問い合わせを減らせたか確認する

情報管理やAI活用を進めたあとは、問い合わせの状況がどのように変わったか確認します。
厳密なKPI設計から始める必要はありません。
まずは次のような項目から確認するとよいでしょう。

問い合わせ件数を確認する

月間の問い合わせ件数などを記録し、情報管理を見直す前後で変化があるか確認します。
ただし、問い合わせ件数には季節要因や業務量なども影響するため、「AIやシステムを導入したから減った」と単純に判断しないよう注意が必要です。
複数の要因を踏まえて確認しましょう。

繰り返し発生している問い合わせを確認する

問い合わせ件数だけでなく、どのような内容が繰り返し発生しているかも確認します。
同じ質問が多い場合は、

  • 参照先がわかりにくい
  • 情報が不足している
  • 周知方法に改善余地がある

といった可能性があります。
問い合わせ内容を分類し、頻度が高いものから改善すると、取り組むべきポイントを見つけやすくなります。

情報を探す時間や回答までの時間を確認する

問い合わせ件数だけでなく、

  • 情報を探す時間
  • 問い合わせを受けてから回答するまでの時間
  • 確認のために複数の資料を開く回数

なども必要に応じて確認します。
本記事のテーマである「必要な情報を探す負担が減ったか」という視点で変化を見ることが重要です。

 

9.Cariot(キャリオット)で車両情報を確認しやすい状態へ

問い合わせ対応を見直すには、まず車両や運転者に関する情報を確認しやすい状態へ整えることが重要です。
Cariotの「デジタル車両管理台帳」では、車両番号、保険情報、点検履歴など、車両に関する情報をデータベースで一元管理できます。
クラウド上で情報を共有できるため、本社や支社など、拠点をまたいだ車両情報の確認にも活用できます。
また、部署や役職などに応じて閲覧・編集・削除といった権限を設定できるため、必要な情報を確認しやすくしながら、適切なアクセス管理を行うことも可能です。

さらに、AI車両管理ポータル「Cariot Copilot」では、Cariotに蓄積された車両管理データについて、日本語で質問しながら必要な情報の確認・整理を支援できます。
複数の画面や管理項目から情報を探していた確認作業の一部をAIで支援することで、担当者が必要な情報へたどり着く負担を抑えやすくなります。
ただし、AIがあるだけで問い合わせ対応がすべて解決するわけではありません。
まずは車両情報や運転者情報を正しく登録・更新し、誰がどの情報を確認できるのかを整理することが重要です。

そのうえでAIを、必要な情報を探したり整理したりする支援役として活用し、判断や承認、例外対応が必要な問い合わせは人が対応するという役割分担を整えましょう。
Cariot Copilotで利用できるデータや機能、設定内容は、契約内容や利用環境などによって異なる場合があります。導入を検討する際は、自社で確認したい情報や現在の運用を整理したうえで、対応範囲をご確認ください。

 

10.まとめ

総務へ集中しがちな車両管理の問い合わせを減らすために重要なのは、AIですべての回答を自動化することではありません。
まずは、車両情報を整理する→正式な参照元を決める→必要な人が情報を確認しやすい状態をつくる→AIやシステムで情報検索・確認を支援する→判断が必要な問い合わせは人へつなぐ→繰り返される問い合わせを情報管理の改善へ活かす、という流れを整えることが重要です。

AIは、情報を探したり整理したりする負担を減らす支援役として活用できます。
一方で、業務判断や承認、事故・法令対応、個人情報を含む問い合わせなどは、人による確認が必要です。
問い合わせの種類に応じてAIと人の役割を分けることで、総務担当者が定型的な確認作業に追われる状態から、人が対応すべき業務へ時間を使いやすい運用へ見直すことができます。

Cariotでは、車両・運転者情報の一元管理に加え、Cariot Copilotを活用した車両管理データの確認・分析も支援しています。
車両管理の問い合わせ対応を見直したい場合は、まず現在どのような問い合わせが発生しているのか、必要な情報がどこに保管されているのかを整理するところから始めてみてはいかがでしょうか。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。
これからもCariotは、より便利に使っていただくための機能の開発を進めてまいります。

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