【産廃回収活用事例】業務状況の可視化で生産性向上のヒントを発見

車両用途別Cariot事例集

数ある導入事例の中から、車両用途別の活用シーン(配送、収集・運搬、営業・サービス)ごとに数社様をピックアップし、導入前の課題と導入後の成果を掲載しています。導入をご検討される際の参考にぜひご覧ください。​​

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こんにちは。Cariot(キャリオット)ブログ編集部です。

廃棄物の収集運搬・処理業、廃棄物の発生を抑制し、廃棄物等のうち有益なものは資源として再利用、適正な処理を行うことは、天然資源の消費抑制や環境負荷を低減する「循環型社会」の実現において欠かせません。
その一方で、収集運搬業の現場では少子高齢化により運搬の担い手であるドライバー不足が深刻化しており、限られた人員でいかに効率的に業務を遂行するかが重要な経営課題となっています。
しかしながら、収集・運搬業務は事務所内で完結する業務と異なり、回収場所や廃棄物処理場までの移動や訪問先での作業など、業務実態を把握することは簡単ではありません。

今回は産業廃棄物の回収事業を展開されているI社様の事例をもとに、ドライバーの業務実態の見える化と業務改善指標の確立にCariotがどのように活用できるのかをご紹介します。

<事例概要>
業種:産業廃棄物処理業
用途:輸送車両・フィールドサービス車両
課題:業務実態の見える化

 

1.Cariot導入の経緯

1-1.現状の業務に改善余地があるか知りたい

I社様は首都圏を中心に産業廃棄物の収集運搬や処理を請負っている産業廃棄物処理業者です。工事現場や建設現場、工場で発生する廃棄物を収集し、処理・選別した上で廃棄物処理センターへの搬入まで対応されています。

廃棄物の収集運搬では、1件の回収にあたって以下の移動と作業が発生します。

①営業所から廃棄物回収先に移動
②回収先での積み込み作業
③回収先から処理センターへ移動
④処理センターでの積み下ろし作業
⑤処理センターから営業所への移動

同社では業務報告をすべて書類ベースで記入・管理をしており、回収での積み込み作業や処理センターでの積み下ろし作業にどれくらい時間がかかっているのかを、正確に把握できていないのではないか?との課題を感じていました。
また、同社では売上アップのために1日の回収件数を増やすにあたり、回収車両の実車率を増やしていきたいと考えていました。しかし、営業所を出発した車両が「回収先への移動中なのか」、「回収先や処理場での作業中なのか」、「処理場を出発して空車状態なのか」の把握が困難なため稼働実態が把握できず、回収件数を上げるためにとるべきアクションがわからない状態でした。

1-2.Cariot導入の決め手は機能の拡張性

同社が業務コンサルタントに業務ステータスの管理および車両の位置情報を一元管理する方法について相談したところ、要望を満たすシステムとして「Cariot」を紹介されました。
同社はCariotの「車両位置情報がリアルタイムで確認できる」、「業務ステータスを管理できる」などの機能に加えて、

  • 業務ステータスを同社の業務内容にあわせて登録できる
  • 集計したい項目を組み合わせて柔軟なレポートが出力できる

といった機能の拡張性を高く評価し、Cariotの導入を決定しました。

 

2.導入時の課題と達成したいこと

2-1.スタッフの業務実態を把握したい

Cariot導入にあたりI社様の状況をヒアリングしたところ、経営陣として最も課題感を持っていたのは「スタッフの業務実態の把握」でした。
同社は今まですべての業務を回収作業スタッフが提出する業務報告書で管理していました。紙ベースでの管理のため集計工数の負担が大きく分析まで手が回っていないことに加え、スタッフの自己申請ベースのため精緻なデータとはいえないのではないかという疑問をお持ちでした。

<Cario導入前の課題>

  • 回収作業スタッフの業務実態が把握できていない
  • 回収先や処理場での作業時間が適正か判断できない
  • 1日当たりの回収件数に最大化の余地があるのかわからない

2-2.業務実績から効率化の「基準値」を作っていく

同社は正確なデータを蓄積できていないことで、現状の業務量や業務設計が適切であるかの判断ができず、売上拡大につながる対策を検討できないという状況にありました。
そこで、Cariotの営業担当者は「業務実態との見える化」と「業務効率ベンチマークの確立」を短期的なゴールとして設定し、まずは日々の業務実態のデータを蓄積する体制を整えることを提案しました。

<業務実態把握のための取り組み>

  • 回収作業スタッフの業務ステータス取得
  • 走行データおよび訪問実績のデータ蓄積
  • 取得したデータの定量分析
<業務実態把握のために見るべき指標>

  • 一人当たり回収回数/日
  • 訪問先での平均待機時間
  • 訪問先での待機回数
  • 訪問先での平均滞在時間

2-3.業務実態の見える化を実現するCariotの機能

同社は業務実態の見える化に取り組むにあたり、Cariotの以下の機能を活用しました。

■走行実績の把握
・走行履歴
いつ・どこを・どのような速度で走行し、どこで・どれくらいの時間滞在したかを振り返って確認することができます。実際の走行ルートを地図上でも確認することができます。

・駐車イベントマップ
車両が待機・滞留している場所がわかるようになり、従業員の労働実態を確認することができます。
車両名、対象時刻、駐車時間での絞り込みも行うことができます。

■業務実態の把握
・訪問自動記録
Cariotに登録されている取引先への「到着/出発/滞在時間」といった訪問実績が自動で記録される機能です。ドライバーの操作忘れリスクを回避し、正確な訪問情報を蓄積することができます。

・訪問ステータス機能
Cariotモバイルアプリ限定の「訪問ステータス機能」では、ドライバーが「何をしに・どこに行ったか」の記録を振り返って登録することができます。
また、登録された訪問先での業務記録をレポートとして出力することができます。

■取得データの分析
・レポート、ダッシュボード
利用者別・部署別・車両別など目的に合わせたレポートを作成することができます。
さらにダッシュボード機能を組み合わせ、レポートの集計データをグラフィカルなレイアウトで表示することで、自社の状況を一目で把握することができます。

 

3.Cariot導入による効果

3-1.データから見えてきたボトルネック

Cariotで取得した走行データや業務ステータスから現状の業務実態を分析したところ、それまで見えていなかった業務課題が浮き彫りになってきました。

当初、I社様は大型免許所有者など運転できる車両の種類が多い作業スタッフほど、回収件数が多く作業時間も長いのではないかと推測をしていました。しかし、所有免許別にスタッフごとの回収件数や作業時間を集計してみたところ、数値に大きなばらつきは見られませんでした。
そこで業務ステータス別の所要時間を集計してみたところ、スタッフによっては回収先や処理場での作業や待機に多くの時間を割いていることが判明しました。

スタッフ別に作業時間の分布を見た結果、経験の少ないスタッフほど作業時間が長くなる傾向にあることが分かりました。
訪問先別の待機時間の集計からは、特定の訪問先において平均待機時間の2倍以上の待機が発生していることが判明しました。

3-2.データに基づいた改善策の実施

同社は見えてきた業務のボトルネック改善策として以下の取り組みを実施することになりました。

  • 訪問先作業時間が長いスタッフへの研修の実施
  • 長時間待機が発生している訪問先の実態調査

業務のボトルネックを発見するには、そもそも自社の「基準値」を明確にする必要があります。同社のように「訪問先での作業・待機」に改善余地が見込める場合は、取引先との調整や交渉も必要になります。
取引先との調整においては、業務実態が定量的に把握できる数値データの有無が重要なポイントとなります。同社は今後、Cariotで取得したデータを取引先にも共有し、協働して業務効率化を推進する施策を検討されています。

 

4.得られた成果と今後の展望

4-1.業務効率化のベンチマークの確立

I社様はCariotの導入によって短期的なゴールであった「業務実態の見える化」を達成することができました。
さらに、業務の見える化を行う上で集計したモニタリング指標によって時系列・取引先別・スタッフ別の比較と分析が可能になり、現状における業務効率の基準が明確になりました。これによって、もうひとつのゴールである「業務効率のベンチマークの確立」も実現しています。

今後、同社は長期的なゴールとして「業務効率化による売上向上」に取り組むべく、回収件数の最大化を阻むボトルネックの解消に取り組んでいます。
将来的には今回の取り組みをモデルケースとして確立し、全社的な取り組みとして各営業所にも展開していきたいと考えています。

業務実態の見える化や、定量データに基づいた業務改善アクションプランに取り組みたいと考えている企業様・ご担当者様は、下記フォームよりお気軽にお問い合わせください。

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