【食品メーカー活用事例】ドライバーの配送効率UPで労働環境改善

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Cariotの機能、料金パッケージなどが掲載されたパンフレットです。 Cariotを導入することで何ができるようになるのか、具体的にどう変わるのか、ユースケースごとにご紹介しています。

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こんにちは。Cariot(キャリオット)ブログ編集部です。

物流業界で深刻化している人手不足の要因のひとつに、配送を担うドライバーの長時間労働が挙げられます。高齢化社会により業務を担う層が減少していることに加えて、労務環境の厳しさから女性や若年層から敬遠されてしまうことで、人手不足に拍車がかかっている状況です。
なかでも加工食品の配送現場では、長時間の荷待ちや手積み・手卸しによる荷役作業、非効率な検品作業等の課題が特に顕著であるといわれています。食品メーカー各社は共同配送による物流効率化をはじめとした対策を取っているものの、ドライバーの労働環境の抜本的な改善には至っていません。
配送ドライバーの労働環境を改善するには、「どの業務に時間がかかっているのか」、「その時間は削減できるのか」を検証した上で、健全かつ適正な労働時間に収めるための対策を講じることが必要になります。

今回は加工食品の製造販売を展開されているN社様の事例をもとに、ドライバーの長時間労働の是正に対してCariotがどのように活用できるのかを紹介いたします。

<事例概要>
業種:加工食品の製造販売
用途:輸送車両
課題:配送ドライバーの長時間労働

 

1.Cariot導入の経緯

1-1.常態化する配送ドライバーの長時間労働

N社様は、自社で製造した加工食品を全国の小売店や飲食店に卸している大手食品メーカーです。商品の配送は外部に委託するのではなく、すべて自社便で対応しています。
同社の管理部門は配送スタッフの長時間労働が常態化していることを問題視しており、現場管理者に改善を行うように指導を行っていました。
しかし、同社では配送トラックにデジタルタコグラフ(デジタコ)を導入しているものの、データの活用ができていませんでした。さらに、運行日報をはじめとした管理台帳は手書きの書類を管理部に提出していました。アナログでの管理体制のため、日々の配送業務のどこに改善すべき点があるのかわからないという状況に陥っていました。

そのような中、かねてより車両管理のデジタル化のために導入検討していたCariotであれば、各車両の走行データや稼働状況をリアルタイムで確認できること、自分たちが知りたいデータの取得に柔軟に対応できることをCariotの担当者から説明を受けました。
機能の紹介とあわせて同社の状況において把握するべき指標の提案を受けた同社は、Cariotを活用して配送業務の効率化に取り組むことを決定しました。
 

2.導入時の課題と達成したいこと

2-1.残業時間が発生している原因を究明したい

N社様にとって直近に解決したい課題は「配送ドライバーの長時間残業を削減すること」です。
残業することが常態化してしまう可能性としては、配送業務にいわゆる「ムダ・ムリ・ムラ」が発生しているのではないかということが考えられます。
業務に「ムリ」があるのであれば、会社として業務量の調整が必要になります。
もしくは業務に「ムダ」や「ムラ」があるのであれば、スタッフの業務設計を見直すことで改善が見込めます。
しかし、配送ドライバーの業務実態を把握できていない同社にとっては、業務内容に「ムダ」や「ムラ」があるのか、業務量が多すぎる「ムリ」があるのか、原因を特定することができず、有効な打ち手が分からないという状態でした。

<Cariot導入前の課題>

  • 配送実態の把握ができていない
  • 業務設計が属人的になっている
  • 効率的な配送の基準が明確でない

2-2.業務のボトルネックを発見するために

そこで、Cariotの担当者はゴールを「残業時間の削減」と設定し、まずは残業を発生させている要因を見つけるための取り組みと、要因を特定するために見るべき指標を整理することを提案しました。

<要因特定のための取り組み>

  • 走行データ及び配送実績の蓄積
  • スタッフの稼働実態の数値化
  • 業務時間外走行の洗い出し
  • 非効率走行の有無の見極め
<要因特定のために見るべき指標>

  • 1台当たりの走行時間、走行距離
  • 1台当たりの車両稼働率
  • 1日当たりの訪問(納品)件数
  • ドライバーごとの移動時間
  • ドライバー別の業務時間外走行
  • 1配送あたりの平均移動時間
  • 配送先での平均滞在時間

2-3.業務実態の把握に役立つCariotの機能

同社は残業時間発生の要因を特定するにあたり、Cariotの以下の機能を活用しました。

■走行実績・配送実態の把握
・走行履歴
いつ・どこを・どのような速度で走行し、どこで・どれくらいの時間滞在したかを、振り返って確認することができます。実際の走行ルートを地図上でも確認することができます。

・駐車イベントマップ
車両が待機・滞留している場所がわかるようになり、従業員の労働実態を確認できます。
車両名、対象時刻、駐車時間での絞り込みも設定可能です。

・運行予定
車両の利用予約と実績を画面上で簡単に作成・管理できる機能です。
車両の稼働状況の確認、車両の空予約・無断利用を把握することで、利用効率アップや台数削減によるコスト削減に活用できます。

・レポート、ダッシュボード
利用者別・部署別・車両別など目的に合わせたレポートを作成することができます。
さらにダッシュボード機能を組み合わせることで、レポートの集計データをグラフィカルなレイアウトで表示することで、自社の状況を一目で把握することができます。

 

3.Cariot導入による効果

3-1.ボトルネックはルート設計スキルのばらつき

Cariotで取得した走行データを分析したところ、各配送先での滞在時間に関しては大きなばらつきはなく、配送先での業務負荷によってその他の業務時間を圧迫しているわけではないことが判明しました。
また、残業時間の長さと配送件数についても相関は見られず、業務時間内に回り切れない件数が割り振られているわけではないことも明らかになりました。

その一方で、ドライバーごとに配送あたりの移動時間や走行距離を比較してみると、明らかに人によって移動時間や走行距離にばらつきが発生していることが分かりました。
Cariotカスタマーサクセスチームはこの点に注目し、ドライバーを時間外走行が多い人と少ない人に分類し、何か傾向が見えてこないか比較することを同社に提案しました。
ドライバーを分類した結果、時間外走行が多いグループは総じて配送ドライバーとしての経験年数が浅い傾向がありました。さらに時間外走行が多いグループは折り返し走行などの非効率運転が多い傾向もあり、走行ルート設計スキルのばらつきがボトルネックになっていることを発見することができました。

3-2.ルート設計スキル平準化で一人当たりの残業時間を月間20時間削減!

これらの結果から、同社では業務設計(走行ルート設計)が属人化しており、各人の経験に任せていることで長時間労働を誘発していることが明確になりました。
この結果を受けて、現在同社では走行ルート設計スキルの平準化に取り組みを始めました。
エリアごとにベテランドライバーへヒアリングを行い、どのようなポイントで配送順序や走行ルートを決めているのかのノウハウを取りまとめました。そのノウハウを中堅・新人ドライバー向けの研修に取り入れ、定期的に研修を実施することで全社的な業務スキルと配送品質の向上施策を進めています。
この取り組みの結果、月間の残業時間を一人当たり20時間削減することに成功し、労働環境の改善に加えて、残業代という配送コストの削減も実現することができました。

 

4.得られた成果と今後の展望

4-1.次に目指すのは「配送件数の最大化」

N社様はCariotを活用して走行実態を可視化し、業務のボトルネックを洗い出すことで、当初の課題であった「残業時間の削減」を達成することができました。
同社ではさらなる挑戦として、配送ルートの最適化にも取り組み、1ルート当たりの配送件数の最大化を目指しています。

現在の取り組みのひとつに、配送エリアの重複の解消があります。
同社は数年前に配送拠点の再編を行った関係で、一部のエリアで配送ルートの重複が発生しているのではないか?という懸念がありました。
そこでCariotの走行データ分析機能を活用することで、エリア間でのルートの重複の有無をチェックし、より効率的な配送を実現しようとされています。

■非効率走行の洗い出しに活用できるCariotの機能
・走行データ分析(重ね合わせ)
複数の走行データを地図上で重ね合わせて表示することで、走行ルートの重複の有無を視覚的に確認できます。

・ルート最適化機能
蓄積された過去の走行データを元に、AIが最適なルートを提案する機能です。
実際の走行ルートに対して、最適化ルートではどれだけ走行時間が短縮されるのかまで把握できます。

ドライバーの労働環境改善や配送効率の最大化に取り組みたい企業様・ご担当者様は、下記フォームよりお気軽にお問い合せください。

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※本記事の情報、及び画像は、記事作成時点のものです。詳しくは最新の情報をご確認ください。

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