年末の交通事故件数は1年で最多!原因と事故防止策を探る

2019.12.03車両管理ニュース
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こんにちは、Cariot(キャリオット)編集部です。

年末の繁忙期は交通量が増え、ドライバーの気持ちの焦りなどから事故が多くなる時期でもあります。今回は12月における交通事故の現状をデータとともにご紹介し、その傾向から、トラック・社用車運転の際に気をつけたいポイントなどをお伝えしていきます。

【目次】
1. 全国で年々減り続けている!交通事故の現状とは?
 1-1. 2018年の交通事故は前年比-8.8%の約43万件
 1-2. 12月は月別交通事故件数、死亡者数ともに最多!
 1-3. 交通事故が多い時間帯は、朝(8~10時)と夕方(16〜18時)!

2. なぜ最多?12月に交通事故が多発する理由
 2-1. 交通量の増加、短い日照時間…。季節的な要因とは?
 2-2. 慌ただしさから生まれる「急ぎの心理」…。心理的な要因とは?

3. “事故発生傾向”から見る事故防止のための基礎知識
 3-1. 「急ぎの心理」を発生させない
 3-2. 運転行動の3要素」とミスの関連性

4. 12月の安全運転のために心がけたい「事前」と「走行中」の対策
 4-1. 運行計画から乗車前チェックまで。「事前準備」のポイント
 4-2. 早めのヘッドライト、十分な車間距離…。「走行中」のポイント

1. 全国で年々減り続けている!交通事故の現状とは?

1-1. 2018年の交通事故は前年比-8.8%の約43万件

警視庁交通局の統計によると、全国で発生した交通事故は近年減少を続けており、以下グラフの通り2018年は前年比4万1,564件減(-8.8%)の43万601件となっています。また死亡事故は3,449件と、こちらも前年比181件の減少(-5.0%)です。
このような推移の背景には、自動ブレーキや車線はみ出し警報など、さまざまな先進技術の普及により自動車の安全性能が向上していることが挙げられるのではないでしょうか。
また、警察による交通取り締まりの強化や違反者に対する刑罰の厳罰化なども、理由の一つとなっているのかもしれません。


※警視庁交通局「平成30年度中の交通事故」を基に作成

1-2. 12月は月別交通事故件数、死亡者数ともに最多!

上記の通り減少傾向ではあるとはいっても、依然として年間で40万件以上の交通事故が起きているという現状があります。
なかでも交通事故が発生しやすい月はあるのでしょうか?
公益財団法人 交通事故総合分析センター(ITARDA)の「交通統計 平成29年度版」によると、最も交通事故が多かった月は「12月」で44,330件にのぼりました。実に、全国で1日あたり1,430 件の事故が発生していることになります。
さらに交通事故による死者数は、年間3,694名でしたが、こちらも月別では12月が381名と最多で、1日あたり12名という状況です。


※交通事故総合分析センター(ITARDA)「交通統計 平成29年度版」を基に作成

1-3. 交通事故が多い時間帯は、朝(8〜10時)と夕方(16〜18時)!

続いて、交通事故が発生しやすい時間帯を見ていきましょう。下記グラフの通り、夜間より日中の方が事故発生件数が圧倒的に多い状況となっています。なかでも一般的に通勤時間帯のボリュームゾーンとなる朝8〜10時、夕方16〜18時が多く、この2つの時間帯の事故件数が全体の3割を占めていることがわかります。
交通量が増加する時間帯であることはもちろん、朝は出勤時の気持ちの焦り、夕方は視認性の低下なども要因となっているのではないでしょうか。


※交通事故総合分析センター(ITARDA)「交通統計 平成29年度版」を基に作成

2. なぜ最多?12月に交通事故が多発する理由

前章では、12月に交通事故が多発しているという事実や傾向を各種データから見てきました。それではなぜ12月は年間を通して交通事故が一番多いのでしょうか?
その理由は大きく2つ、「季節的な理由」と「心理的な理由」があります。それぞれの具体例をあげながらご紹介していきます。

2-1. 交通量の増加、短い日照時間…。季節的な要因とは?

年末は商品などの納期が集中する傾向にあり、貨物輸送量が増加します。加えて運送車両のみならず、年末に向けて仕事納めやイベントなどで人の移動が多くなるため、営業車や自家用車など含め交通量が増加するのです。
走行車両が多く道路が混雑していると、交通事故が発生する可能性も当然高くなってきます。
また、12月は日照時間が最も短く、夜の時間帯が長くなることも要因のひとつとなります。
一年で最も昼が短い日となる「冬至」も毎年この時期に訪れ、今年は12月22日となっています。視界の悪い夜の時間帯が長くなり、さらに気温が低下することで路面の凍結など道路状況の悪化も加わってきます。

2-2. 慌ただしさから生まれる「急ぎの心理」…。心理的な要因とは?

「師走」と呼ばれる12月は、普段は落ち着いている師(僧侶)が慌ただしく走り回るほど忙しいとされています。
現代においても、世間が慌ただしくなり皆が時間に追われる雰囲気になってくると、トラックや営業車のドライバーにも焦りが生じ、「急ぎの心理」が働くようになります。安全確認が不十分になったり、割り込みをしてしまうなど、普段では行わないような危険行為に繋がってしまう傾向にあります。

3. “事故発生傾向”から見る事故防止のための基礎知識

3-1.「急ぎの心理」を発生させない

「急ぎの心理」は、普段は安全運転を心がけているドライバーが、何らかのきっかけで焦りの気持ちが生じた際に出てくることがあります。
神奈川県自動車交通共済協同組合「職場における交通安全指導」の資料によると、「急ぎの心理」には下記3パターンがあるとされています。

◆「急ぎの心理」のパターン

(1)最初から急ぐケース
(2)予定が狂って途中から急ぐケース
(3)運転中に発生する事象によって急ぐケース

12月の場合、季節的要因と心理的要因が相まって、いずれのパターンも特に発生しやすい状況にあると言えるのではないでしょうか。そのため、この時期にハンドルを握る際は「急ぎの心理」が発生しやすいということをいつも以上にドライバーが意識し、運転に臨むことが事故防止のための第一歩となります。

3-2. 「運転行動の3要素」とミスの関連性

運転行動は「認知」「判断」「操作」の3要素によって成り立っているといわれています。ドライバーがこれら一連の運転行動を正しく行なっていれば、事故を起こす可能性は低いのですが、どこかでミスが生じると事故に繋がってしまう場合があります。

◆運転行動の3要素とミスの代表例

「認知」=視覚、聴覚などによって周りの状況を把握すること
認知ミス例:わき見運転、標識や赤信号の見落とし

「判断」=認知した結果に基づいて、どのような行動をとるか予測したり決定すること
判断ミス例:ハンドルを左右どちらに切るべきか、停車すべきか通過すべきかといった決定を誤る

「操作」=認知と判断に基づいて、具体的な運転操作を行うこと
操作ミス例:ブレーキを踏むつもりがアクセルを踏んでしまった、ハンドルを切るのが遅かった

3-3.「認知ミス」をなくして事故防止へ!

さて、実際の事故においては一般的に「運転行動の3要素」の中でどの原因によるものが多いのでしょうか?
それを示したものが下記グラフとなっており、「認知ミス」が7割を超えダントツとなっています。つまり、事故発生の段階としては初期の“見落とし”等によるものが主な理由となっているようです。「いつもは大丈夫だから」と思い込みによって脇見をしたり、安全確認を怠ったりすることが、結果事故へと繋がってしまいます。事故防止のためには、どんな時にも過信せず、周りの状況を把握することが重要になってきます。


※神奈川県自動車交通共済協同組合「職場における交通安全指導」資料を基に作成

4. 12月の安全運転のために心がけたい「事前」と「走行中」の対策

前章では事故発生に至るドライバーの心理や行動パターンをお伝えしてきました。それでは、事故の多い12月において事故を起こさないためにはどんな対策が有効なのでしょうか。
「事前準備」と「走行中」に心がけたいポイントをご紹介します。

4-1. 行計画から乗車前チェックまで。「事前準備」のポイント

◆余裕をもった運行計画を

交通量が増加する12月においては、道路の混雑や渋滞などで普段の運行計画通りには走行が進まないことが考えられます。なるべく事故発生率の高い朝夕の通勤時間帯を避け、配送ルートの見直しなどでゆとりのある運行計画を立てておきましょう。

◆車両の冬用仕様への整備、確認

12月ともなると、東京都心であっても氷点下の冷え込みとなる日も出てきます。路面の凍結や突然の積雪などに備え、スタッドレスタイヤへの付け替えや、チェーンなどを早めに準備しておきましょう。
寒くなってくるとカーエアコンの暖房使用によりバッテリーが上がりやすく、エンジンがかからなくなる可能性もあります。
事前に点検整備を行うとともに、バッテリーを3年以上交換していない場合には交換しておくと安心です。バッテリー液の点検、補充も併せて行っておきたいポイントです。

◆12月に注意したい乗車前のチェックポイント

乗車前点検を日頃から行なっているというドライバーは多いと思いますが、この時期ならではの注意したいポイントを以下に挙げました。いつものチェック項目にプラスすることを検討されてみてはいかがでしょうか。

・フロントガラスの霜・氷を確認、除去する
・暖機運転時のフロントガラスの曇り対策(曇り止め剤利用など)
・運転しやすい服装に調節(アウターを脱ぐなど)

4-2. 早めのヘッドライト、十分な車間距離…。「走行中」のポイント

◆早めのヘッドライト点灯

この時期は15時を過ぎた頃から日が落ち始め、薄暗くなってきます。早めにヘッドライトをつけ、視界を良好にするように努めましょう。
気づかないうちに徐々に視界は悪くなってきているため、「まだまだ明るい」と思い込んでいても、実際には徐々に視界は悪くなってきており、歩行者の発見が遅れるなど危険性が高まる場合があります。

◆車間距離を十分にあけ、法定速度維持を

視界を確保するためには、十分な車間距離が必要です。前方の車両との位置関係に注意しつつ、スピードメーターをこまめに確認して法定速度を維持した運転を心がけましょう。
何かと慌ただしい12月においては、自身が気をつけていても他のドライバーや歩行者が急ぐがあまり、無理な行動をとることも考えられます。周囲の安全確認を怠らないことが重要です。

◆「ながら運転」はしない

ながら運転の危険性は、ながら運転の厳罰化に関するブログなどでもご紹介してきました。
走行中にスマートフォンやカーナビなどを注視すると、その間に歩行者が横断を始めるなど、前方の交通状況が一変する場合があります。特に車も歩行者も多い12月は、一瞬のわき見が重大事故に発展してしまう危険性が高まります。車に乗ったら運転に集中するため、携帯電話はドライブモードに設定し、カバン等に入れておきましょう。
スマートフォンやカーナビの操作が必要な場合は、車を安全な場所に停止したうえで使用するようにしたいですね。

◆車内の換気や定期的な休憩を挟む

この時期は外の凍えるような寒さの一方で、車内は暖房で暖かく快適な環境かもしれません。ただし長時間換気を行わないと徐々に酸素が不足し、脳に酸素が行き届かないことで眠気を催してしまうことも。
繁忙期であるからといって「急ぎの心理」を出さずに、定期的な換気や休息を挟み、安全運転に努めたいですね。

いかがでしたでしょうか。
慌ただしさや忙しさはドライバーをはじめ、人の注意力を散漫にする傾向があります。このような時期だからこそ、心にはゆとりを持ち、また危険に対してはより用心する心構えで、交通事故を起こす危険性を減らしていきたいものです。

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