「配車計画や運行計画を、より効率的に管理したい…」。こういった悩みをお持ちの配車担当者も多いのではないでしょうか。そんな悩みの原因は、「配車管理が効率よく行えていないこと」にあると考えられます。
今回は、「配車管理システム」の特性について詳しくご紹介するとともに、10個の配車管理システムを比較していきます。ぜひシステム導入の際の参考にしてみてください。
【目次】
・配車管理システムとは
・配車管理システムの比較方法
・配車管理システム比較10選
・まとめ
配車管理システムとは
配車管理システムとは、GPSや地図ソフトを活用することで配車計画や運行計画の管理を行い、配送業務・輸送業務を効率化するシステムのことです。地図上で配車ルートや走行ルートを指定したり、運行チャートを作成したりできるため、管理者とドライバーの業務効率化が期待できます。
配車管理システムの比較方法
配車管理システムを比較する際は、以下の2点に注目するようにしましょう。
<配車管理システムの比較方法>
- クラウドで管理できるか
- 価格が見合っているか
これら2つのポイントについて、より詳しく見ていきましょう。
クラウド型配車管理システムが便利
1つ目のポイントとして、「クラウド型であるかどうか」という点があります。クラウド型配車管理システムのメリットとしては、以下の3つが挙げられるでしょう。
<クラウド型配車管理システムのメリット>
- リアルタイムで更新・共有ができる
- サーバーの管理やメンテナンスが必要ない
- 特別な機器が必要なく、インターネット環境とパソコン(携帯端末など)があれば利用できる
配車管理システムの価格目安とフリーの性能
配車管理システムの価格の目安としてプランにもよりますが、おおよそ年間50万~300万円くらいになります。ただ、「有料でなければ配車管理ができない」というわけではありません。フリー(システム利用料無料)で配車管理をする方法としては、以下の2つが挙げられます。
<フリーで配車管理をする方法>
- エクセル
エクセルを使用することで工数を削減し配車の組み立てができます。また、配送先やトラックの情報を事前に登録しておくことも可能なので、配送先を設定しておけば、おおよその移動距離と時間も自動計算してくれます。
ただし、エクセルで配車管理を行う場合、「リアルタイムでの更新」はできませんので、その都度、手動で更新作業を行わなくてはなりません。 - フリーソフト
フリーソフトをおおまかに分けると「個人が提供しているもの」「企業が無償で提供しているもの」「会員組織団体が独自開発したもの」になります。いずれもコストがかからない上に自動更新も可能な場合もあります。
ただし、フリーである以上、有料のものと比べてセキュリティ面にお金をかけることができないことが実情であるため、安全性のリスクは高いといえるでしょう。 - モビリティ業務最適化クラウドCariot(キャリオット)
- 配車管理システムsora
- 日立物流ソフトウェア 配車管理システム
- 富士通 配車支援システム(Logifit TM-配車)
- 完全自動配車システム LYNA2(ライナ2)
- 配車支援サービス 配車プラス
- トラックメイト配車Pro
- POT配車
- PRIME TMS
- DiSynapse DT(デシナプス)
- 車両の現在位置、遅延検知など、車両に関わるさまざまな情報をリアルタイムで取得し、業務効率化を図れる
- 実際の走行データから取得した情報を元に、非効率な部分を発見できる
- 過去の走行ルートを元に、最適なルートの設計が行える
- 車両の空き状況確認、予約やキャンセルまでを随時確認することができる
- 外出先でもiPadやiPhoneで同じ作業を行うことができる
- 費用は月々払いのため、いつでも解除可能
- 地図やガントチャートでグラフィカルに配車計画を作成できる
- ドラッグ&ドロップ方式で配車割付けができる
- 帰り便への配車割付けが可能
- 自動計画エンジンでスピーディーに割付けできる
- 車両単位の収支を把握し、採算を意識したルートの立案ができる
- 見込み台数を委託業者と共有し、早期に車両確保ができる
- ワンクリックで最適な配車計画を作成できる
- 簡単操作で配車できる
- 標準機能であらゆる現場制約をカバーできるためカスタマイズ不要
- 荷物と車両を誰でも簡単に組み合わせ、業務の標準化で効率UP
- ボタン1つで素早く車両を手配。15分以内に必ず回答がくる
- ユーザー間で情報公開することで余った車両を有効活用
- ドラッグ&ドロップ方式で簡単に操作できる
- 運用方法に合わせて配車スケジュールを表示できる
- ドライバーへの配車・集荷指示をメールで行える
- セミオート配車で共同配送を効率化
- 配送先マスタの自動生成が可能
- 配送ルートのマニュアル設定も可能
- デバイスフリーで動態管理が行える
- 受注形態別の配車計画が可能
- 無駄なく収支情報を収集できる
- 誰でも簡単に配車を行える
- 手書き黒板を意識したシステム
- 車両台数や傭車の管理も可能
配車管理システム比較10選
現在、さまざまな配車管理システムが存在しています。今回は以下の配車管理システムを比較、ご紹介します。
<配車管理システム10選>
ぜひ、それぞれのシステムの特徴やメリットを比較してみてください。
モビリティ業務最適化クラウドCariot(キャリオット)
<モビリティ業務最適化クラウドCariot(キャリオット)の特徴>
フレクトの提供するモビリティ業務最適化クラウドCariot(キャリオット)は、効率的に⾞両を管理するための多彩な機能を備えた動態管理システムです。
デバイスを⾞両に取り付ける、またはドライバーのスマートフォンにCariotモバイルアプリをインストールして⾛⾏すると、データがサーバーに蓄積され、さまざまなデータが“⾒える化”されます。このデータを活⽤することで、管理者/ドライバーの業務効率化、安全性向上やコンプライアンス強化など多くのメリットが⽣まれます。
デバイス設置工事は不要で、1台から利用可能なため、手軽に導入することができます。
運営会社: 株式会社フレクト
サービスURL:https://www.cariot.jp/
無料サービス: トライアル2週間あり
配車管理システムsora
<配車管理システムsoraの特徴>
配車管理システムsoraは、車両の空き情報の確認や、予約・キャンセルといった作業をいつでも、どこでも行うことができるのが特徴です。
クラウドサービスのため、サーバー費用は必要ありませんし、外出先でもiPadやiPhoneから操作できる点はメリットといえるでしょう。また、月々払いのため、利用してみて合わないと感じればすぐに解除することも可能です。
運営会社: 株式会社アクト
サービスURL: https://www.act-bus.net/system-sora/
無料サービス: 無し
日立物流ソフトウェア 配車管理システム
<日立物流ソフトウェア 配車管理システムの特徴>
日立物流ソフトウェアが提供する配車管理システムは、積載率や実車率の向上、車両コストの削減を実現できるのが特徴です。
配車結果に基づいて分析と配車計画を行い、地図やガントチャートを利用して視覚的に配車を計画することができます。ドラッグ&ドロップで配車の割付けができるため、誰でも簡単に配車管理ができます。帰り便への配車割付けが可能な点も、大きな特徴のひとつです。
運営会社: 日立物流ソフトフェア株式会社
サービスURL: http://www.hitachi-hbsoft.co.jp/solution/tms/allocation.html
無料サービス: 無し
配車支援システム(Logifit TM-配車)
<配車支援システム(Logifit TM-配車)の特徴>
富士通が提供する配車支援システム「Logifit TM-配車」は、採算を意識して計画を立てることができ、無駄な支出を抑えられるシステムです。オプションを使えば、自動で計画を立てることも可能になります。
運賃の計算や配車結果など、オプションから利用できる機能も多く、カスタマイズ性が高いシステムといえるでしょう。委託業者に対して、見込み台数をWeb上で公開し、必要台数や配車方面を共有できる点も特徴のひとつです。
運営会社: 富士通株式会社
サービスURL: http://www.fujitsu.com/jp/solutions/industry/logistics/product/delivery/logifittm-haisya/
無料サービス: 無し
自動配車システム:LYNA2(ライナ2)
<自動配車システム:LYNA2(ライナ2)の特徴>
LYNA2(ライナ2)は、ワンクリックで最適な配車計画を作成できる自動配車システムです。配送オーダーを入力するだけで配送ルートの作成ができるため、経験の浅い人でも簡単に配送計画を立案できます。配車管理に慣れてない人におすすめのシステムといえるでしょう。
また、ほとんどの制約・条件に標準機能で対応しているため、特にカスタマイズする必要もありません。
運営会社: 株式会社ライナロジクス
サービスURL: https://lynalogics.com/product/lyna2/
無料サービス: 無し
配車支援サービス:配車プラス
<配車プラスの特徴>
配車支援サービスの配車プラスは、配車計画、配車手配、運行管理などの配車業務をシステムで効率化するサービスです。突発的な集車や拠点間・ユーザー間での車両のマッチングといった求荷求車機能も併せて提供しています。
見やすい画面で操作も簡単なため、属人化しがちな配車業務を標準化することができます。また、求荷求車は15分以内にマッチングを完了させることができ、全国対応により行き先ごとに依頼を分ける手間も不要です。
運営会社: 株式会社モノフル
サービスURL: https://monoful.co.jp/dplus
無料サービス: スタータープラン月額無料キャンペーン中(2020年12月まで)
トラックメイト配車Pro
<トラックメイト配車Proの特徴>
トラックメイト配車Proは、「使いやすさ」にフォーカスを当てた受注配車システムです。労務管理システムとの連携が可能で、ドライバーの勤務時間の計算も手軽に行うことができます。配車や集荷の指示をメールで行うこともできるため、管理担当者の業務効率を大幅に向上できるシステムです。
運営会社: 株式会社タイガー
サービスURL: https://www.tiger-inc.co.jp/trans-system/pro_h/
無料サービス: 無し
POT配車
<POT配車の特徴>
POT配車は、熟練ドライバーの経験を活かすことができる「セミオートの配車管理システム」です。車両別やルート別で積載量の計算を行い、配車することができます。
熟練のドライバーであれば、配送ルートのマニュアル設定も利用できるため、臨機応変な使い方ができるでしょう。また、POT Managerと連携すれば、荷受から配送計画までの流れを一元管理することも可能です。
運営会社: アイニックス株式会社
サービスURL: http://www.ainix.co.jp/products/autoid_system/logistics_production/POT_TMS/
無料サービス: 無し
PRIME TMS
<PRIME TMSの特徴>
PRIME TMSは、クラウド型の配車管理システムです。そのため、パソコンやスマートフォン、タブレットなど、デバイスフリーで利用することができます。スマートフォンの場合は、Android OSとiOSのどちらからでも利用可能です。クラウド型のため、サーバーの管理・運用費用が抑えられるので、小規模の会社でも手軽に導入することができるでしょう。
PRIME 動態監視・収支管理と連携すれば、収支管理を通常の業務範中で実現させることもできます。
運営会社: 株式会社東計電算
※2020.04.24現在「PRIME TMS」はサービス終了しており、以下の新しいサービスが提供されています。
最新の情報はリンク先ページでご確認ください。
サービス名:運送業向け基幹システム「轟〜TODOROKI〜」、運行・動態システム「Trustar」
サービスURL: https://www.toukei.co.jp/market/transportation
DiSynapse DT(デシナプス)
<DiSynapse DT(デシナプス)の特徴>
DiSynapse DT(デシナプス)は、手書き黒板の配車板を意識して作られている配車管理システムです。黒板の配車版は業者にとってなじみ深いものですので、親しみやすさを感じられるのではないでしょうか。
多様なパターンの配車画面が用意されているので、運用に合わせた配車が可能です。自車はもちろんのこと傭車の引き合いにも対応しているため、運輸基幹システムと連動すれば傭車への支払い管理もできます。
運営会社: 株式会社情通
サービスURL: http://www.jyot.co.jp/dt.html
無料サービス: 無料リモートデモ有り
まとめ
配車管理システムの比較を見ていくことで、「システムを導入することによるメリット」がおわかりいただけたのではないでしょうか。
特にクラウド型のサービスの場合は、スマートフォンやタブレットからでも簡単に操作できるため、これまで以上に配車管理を効率よく行えるようになるでしょう。ぜひこの機会に導入を検討してみてはいかがでしょうか。
※2020.12.16 改訂
※2020.04.24 改訂
※2020.06.09 改訂
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