Cariotのコネクテッドなブログ

ドライバーの『採用』をマーケティングする

ドライバー不足やドライバーの高年齢化が運送業界の課題となっておりますが、ドライバーの採用が上手くいっている会社と上手くいっていない会社の採用施策には、どのような違いがあるのでしょうか?

人材募集が上手くいっている企業には、マーケティング発想で求人施策を考えている、という特徴があります。「採用」という言葉は、人が絡む問題なのでマネジメント領域だと捉えられがちです。しかし実際には、誰に(求職者のターゲット像)・何を(自社の魅力)・どう(情報発信方法(求人媒体))伝えるのか、というマーケティング設計が非常に重要なのです。

 

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■総花的な求人広告はもう当たらない!ターゲットを明確に絞り込んで反響率を高める

全国求人情報協会の統計によると、主要求人媒体における求人の広告掲載件数は、2009年と比較して2015年は約2.5倍に増加しています。つまり、競合企業数がそれだけ増えているということです。

つまり、今までと同じ求人媒体・広告枠・内容で「誰でもいいのでとにかく応募してください!」という、特徴のない総花的な広告の反響率はどんどん下がっているのです。ターゲットを明確にして、その人に刺さる内容、もっと言うと、その人にしか刺さらない内容・キャッチコピーを打ち出す必要があります。

 

例えば、青森県のある運送会社様では、未経験者のみに絞り込んだ内容の広告を掲載されています。「むしろ未経験者大歓迎!」、「ど素人大募集!」、「まだ免許は持ってないけど、大型トラックに乗りたい人集まれ!」というような目を引くキャッチコピーで、詳細内容も徹底的に未経験者向けへの情報に絞り込まれています。その結果、「経験者も未経験者もどちらも大歓迎」というような広告のときと比較して、3倍以上もの応募を集めることに成功されています。

 

 

 

■求職者が応募・入社前に知りたい5つのポイントとは?

ターゲットを絞り込んだ上で、求職者に向けて情報発信するにあたり、どのような内容を伝えればよいでしょうか。

これまでに100人以上のドライバー・作業員にヒアリングをしてきた結果、求職者が事前に知りたいと思っている情報は、(1)会社、(2)仕事、(3)社長、(4)社員、(5)社風、の5つに集約されるようです。

具体的には、下記のような内容です。

 

(1)会社が分かる・・・企業情報・拠点紹介、事業内容紹介、車両・倉庫・設備紹介

(2)仕事が分かる・・・仕事内容紹介、一日の流れ、キャリアプラン

(3)社長が分かる・・・社長挨拶、トップメッセージ、求める人材像

(4)社員が分かる・・・先輩社員メッセージ、ドライバー・スタッフ紹介

(5)社風が分かる・・・社内行事・イベント、会社の特徴・良いところ、安全の取り組み

 

この5つの内容が伝わるように、求人広告やホームページに掲載する必要があるのです。

特に、経験者の採用だけでなく、新卒採用や未経験者採用を積極的に行なう場合は、「仕事内容」をしっかり伝える必要があります。

新卒や未経験の方は業界になじみがないので、まずは数多くある業界の中から、物流業界を選んでもらうために、仕事内容の魅力を伝える必要があります。そして、その後、自社を選んでもらうために、会社、社長、社員、社風を伝えるのです。

飲食店やスーパーのようにBtoCの業界であれば、普段の生活で接したり、見たりする機会が多いので、仕事内容もイメージがつきやすいでしょう。しかし、物流のようにBtoBの業界の場合は、宅配以外は直接接することがあまりないため、仕事内容を魅力的に伝えることが重要なのです。

採用力を高めるために、「業界選び」と「会社選び」の2点を意識して、情報発信してください。

 

 

■お金だけではもう人は動かない!?

一般的に報酬には2種類あり、金銭的報酬と非金銭的報酬に分けられます。金銭的報酬とはその名のとおり給与や賞与のことで、非金銭的報酬はそれ以外の福利厚生ややりがい、働きやすさなどのことです。

ワークライフバランスという言葉が浸透してきたように、近年は金銭的報酬を最重要視する人が少なくなってきていると言われています。今の時代、採用も定着も、非金銭的報酬の内容に大きく左右されるようになってきています。実際に、求人広告のキャッチコピーも、そのようなキーワードを入れた方が、反響率が上がります。

では、非金銭的報酬を打ち出すとして、どのような内容があるのでしょうか。株式会社クオリティ・オブ・ライフ 代表の原氏は非金銭的報酬を、①企業型、②職場型、③仕事型、④処遇型、⑤成長型、⑥生活型の6パターンに分類されています。

 

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企業型とは、企業規模や業界地位、業績、経営ビジョン、経営者のカリスマ性などがそれに当たります。大手企業や安定的に業績を伸ばし続けている場合は、そのことを打ち出すと良いでしょう。職場型は、職場の雰囲気や仲間との関係性、社風のことです。人間関係が原因で転職する人が最も多いので、職場型の切り口からアプローチするのは有効です。仕事型は仕事自体の魅力ややりがい、処遇型は待遇のよさや評価のあり方のことを指します。成長型は、育成の仕組みやキャリアアップ・自己成長できる環境かどうかです。この切り口は、特に若手社員を採用したい場合に効果的でしょう。

生活型は、プライベート時間の充実や家族からの評価・応援のことをそれぞれ指しています。近年はプライベート時間を大事にしたいという人が増えてきているので、休日や勤務時間などでアピールできるポイントがあればぜひ訴求すべきでしょう。

これらの分類は、求職者に対する自社の訴求ポイントをまとめる上で、指標となる切り口ではないでしょうか。もちろん、金銭的報酬も生活をしていく上で必要ですので、「総報酬」という考えを持って、採用活動に注力いただければと思います。

 

kawachiya 河内谷 庸高 (Kawachiya Nobutaka) 氏 プロフィール
株式会社船井総合研究所 物流・交通グループ グループマネージャー シニア経営コンサルタント。運送会社・物流会社向けにマーケティング戦略の立案から販促・営業企画、新規事業参入等、業績アップコンサルティングに従事。近年は採用・定着・育成をメインテーマに活動。ホームページを核とした求人方法で、エリアや企業規模に関わらず、今の時代でも採用に困っていない物流会社を各地で輩出している。物流企業経営研究会「ロジスティクスビジネス経営研究会」を主宰。
物流会社向け経営情報発信サイト http://www.ecologi.net/

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