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トラック待機時間の実態

こんにちは、Cariotニュース編集部です。
本日より、ロジ・ソリューション株式会社 主席コンサルタントの釜屋 大和(かまや やまと)氏が「専門家ライター」として執筆してくださることになりました。今回は意外に知られていない「トラックの待機時間」についてです。
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■トラック運転手の拘束時間について
トラック運転手の拘束時間は、トラック運転手の労働環境改善のため、厚生労働省が大臣告示で「基準」を定めている。運転のほか荷物の積み下ろし、休憩、点検などを含む始業から終業までの時間。1日あたりの拘束時間は原則13時間以下であり、15時間を超える運行は週2回までに限られる。拘束時間が厳しく規制される中、物流センター等での荷降ろし/積み込み時における待機時間の問題が、依然として物流業界に横たわっている。さらに下請法からすると待ち時間について対価を支払うことが望ましいとされている。

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■トラック待機:事例からみる実態
ある物流センターの事例で見てみよう。荷主からの出荷オーダーの締めは14:00、宵積みと呼ばれている積み込みは17:00からの現場事例である。

《トラック運転手心理》
・昼過ぎに配送が終わったので、翌日配送分の宵積みを早く終わらせたい
・早く入場して早く並んで早く積み込んで自社の車庫に帰りたい

《現実》
・その車輛が早くから並んでいたとしても、荷物が積み込み可能な状態になっていない
・①長距離、②路線出し、③近距離の順番(オーダーの優先順)にバッチを切っている
・結局として待機時間が長くなる

関東の物流センターは1日100台の積込車輛が集まる。17:00-22:00の5時間が積み込み時間である。40-50台の車輛は場内に入ってもらうが、それ以上になると受付時に「場外で待っていて」とトラック運転手に指示する。結果として最大2時間程度待つことになる。
車輛が場外に再度出て、どこで待っているのか。広い駐車場を併設しているコンビニが待機場になることがある。(コンビニとトラック運転手はWin-Winの関係になっているケースもあるが、ほとんどはコンビニとって迷惑。)

また生産工場での積み込みなどでは、構内にトラック待機場というものがない。構内道路に5-6台停めるのが精いっぱいである。外部に土地を借りて待機場にしていることもあるが、ごく一部の企業である。

一定時間に車輛が集中するのは仕方がない。指定時間を決めてもその通りに車輛は来ないし、荷物もそろっていない。センターの荷揃え状況と、該当する車輛の位置をリアルタイムに把握でき、自動的にトラック運転手に積み込み指示がいくITインフラがあると、待機時間の削減に結び付くのではないか。
最後に工場での荷降ろしにはなるが、待機時間の実態を調査した結果があるので、参考までに掲載する。

納品トラックの待機時間の分布構造(出典:『製 ・配 ・販連携協議会 総会/フォーラム』2012 年)

納品トラックの待機時間の分布構造
(出典:『製 ・配 ・販連携協議会 総会/フォーラム』2012 年)

 

kamaya 釜屋 大和 (Kamaya Yamato) 氏 プロフィール
ロジ・ソリューション株式会社 主席コンサルタント。1993年センコーに入社後、コンサルティング部門に所属し、3PL組織の立ち上げに従事。その後日本IBMのクロスインダストリー営業部にてロジスティクスITソリューションを販売。楽天株式会社の楽天物流事業を経て、現在はロジ・ソリューションにて物流コンサルティングを実施。共著として「図解でわかる 物流の基本としくみ」(2015年、オムニ出版)など多数。3PL協会のEC物流委員会・幹事を務める。

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