既存システムとの連携を視野に配送業務を効率化する事例
本社、支店が連携して配送業務管理を刷新。Cariotと既存の営業推進システムを連携させることによって、業務の“見える化”だけでなく業務負荷の軽減と効率化を目指す。
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1導入前の課題セールスパーソンはどのようなルートで配送しているのだろうか?
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2導入の決め手ビジネスに良いインパクトを与えてくれるパートナーとしての期待
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3成果配送業務の実態が浮き彫りに。業務の効率化を約20%実現
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4今後の展望既存の営業支援システムとの連携を視野に業務の効率化を目指す
セールスパーソンはどのようなルートで配送しているのだろうか?
UCCコーヒープロフェッショナルは、UCCグループの業務用サービス事業の中核を担い、永年培ってきたコーヒーに関する専門知識や技術、ノウハウなどを持つ業務用食品卸企業です。全国のホテル・レストランなど約10万軒の外食店を対象に、地域密着の営業活動を行っています。安全で効率的な配送を実現するために、Cariotの導入を決めました。
弊社には全国に約90の事業所を構え、約700名のセールスパーソンが在籍しています。課題は、一人ひとりの営業活動の細かな“見える化”ができていないことでした。たとえば業務用品の卸し先への配送において、1日の業務時間の大半は運転に費やします。セールスパーソンが朝9時くらいに支店を出発してから夕方に戻ってくるまでに、どこでどのような行動をしているのか。つまり、配送業務の実態が見えないことが課題となっていました。
そこで、生産性を高めていくためには大きなウエイトを占める配送業務をまずは見える化し、どこに非効率な要素があるのかを見つけたいと考えていました。
ビジネスに良いインパクトを与えてくれるパートナーとしての期待
単純な配送業務の見える化だけでなく、配送に関するデータをどのように活用して我々のビジネスに良いインパクトを与えられるのか。その点において、フレクトさんの視点からもアドバイスやサポートをいただけるという点がCariotの導入を後押しする大きなポイントとなりました。
本業にどっぷり浸かっている我々には、近視眼的に見えない課題や問題が潜んでいます。その点、Cariotの生みの親であるフレクトさんは、「このようなデータの見方はどうですか?」という具合にいつも逆提案をしてくださる。その点が大変心強いパートナーだと捉えています。
過去のシステム・ツール導入を振り返ると、どうしても我々本社の企画サイドと現場の担当者との間に意識のズレが生じてしまうことがありました。それを反省しながら、Cariotの運用は本社の意図と現場の課題が上手くマージしてきている実感があります。その証拠として、実際のミーティングではフレクトさんにも同席していただき、我々の本社部門と現場担当者と一緒に議論を交わしています。初めの頃はフレクトさんと本社部門だけで会話を進めて、現場を置き去りにしてしまうことがあったことは事実です。しかし、今は3者がしっかりと前向きに発言できるようになり、お互いの役割を果たすことが実現しつつあると感じています。
配送業務の実態が浮き彫りに。業務の効率化を約20%実現
これまでは支店の責任者がなんとなくの肌感でしか自支店の配送ルートを把握していませんでした。しかし、Cariotの導入によって、本社部門の物流企画チームも全国一律の基準で可視化することができるようになり、地方ごとに配送課題の特性が浮き彫りになりました。
Cariot導入支店の責任者は自支店の数値や配送ルートを見て、本社部門の物流企画チームは各支店の数値を横並びにするなどして、拠点ごとの違いを見ています。そこから拠点単位での課題や問題点の抽出を進めています。たとえば地方の支店の場合、そもそもの配送ルートが都市部の支店よりも長いという特徴がわかりました。一方で東名阪の大都市圏では、配送エリアの重複が見られるというところで、データを通じてエリアごとの特性の違いが可視化できています。
明確な課題であった配送業務の見える化ができるようになり、配送効率を20%ほど改善できる見込みがあります。データから見える改善点については、我々本社部門と支店の責任者が同じデータを見てディスカッションしながら、どこに改善の余地があるのかを探っています。また、これまでの配送状況を数値化できるようになったことで、現場の協力体制も非常に良くなりました。本社と支店間とのコミュニケーションについても、Cariotの導入時からフレクトさんにサポートいただき、充実した体制ができています。
現状ではドライバーごとの運転状況のモニタリングにCariotを活用しています。メンバーが訪問している顧客は納品実績から確認できますが、そのルート自体を把握できていませんでした。それが可視化されることによって、より効率的な営業活動を考えられるようになりました。今後はデータを活かし、さらに効率的なルートを組んでいくことが私の仕事だと感じています。注力すべきお客様を訪問する時間などを確認できるようになったのは、非常にありがたいです。ルートの重複なども改善することによって、人員削減や配送の効率化に繋げていきたいです。
既存の営業支援システムとの連携を視野に業務の効率化を目指す
物流企画チームとしては、配送ルートの見直しによって業務の効率化の検証が既にできているので、Cariotの導入を全社に拡大していきながら、物流コストの削減を本格的に進めていきます。
コロナ禍において、弊社だけでなく我々の得意先であるホテル、飲食店のビジネスも厳しい状況にあります。ただ、こうした危機的状況は変革のチャンスでもあります。我々はより生産的な業務を行わなければいけませんし、そこにはお客様の満足度の向上が比例していなければいけません。それと同時に従業員がより働きやすく、安全に1日を終えられる仕組みを整えなければいけないと考えています。
今後は既に弊社が導入している営業支援システム・ツールとCariotとの連携を期待しています。弊社が推進している営業支援システムとCariotをシームレスに統合して、営業担当が負荷なく日々の業務を推進できる環境を整えることが我々の目指すべきかたち。フレクトさんはそれを実現するためのパートナーでもありますので、今後も前向きなディスカッションを重ねていければと思います。