現場の状況の見える化が多くの付加価値をもたらした事例

多岐に渡る業務と顧客ごとの要望に応えるために決断した車両の位置情報把握。Cariotの活用で走行ルートの改善に成功。サポートの要請や作業状況の把握など、ドライバーと管理者の活発なコミュニケーションがさらに業務の効率化を高めていく。

1導入前の課題

電話やメッセージアプリから見えた連絡手段の限界

嘉屋興業株式会社は北海道恵庭市に本社を構える一般廃棄物・産業廃棄物処理業者です。家庭ごみ、事業系ごみの収集運搬から、汚泥、廃プラスチックなど産業廃棄物の収集運搬処分、台所・お風呂場・洗濯排水、トイレの詰まり、各種管清掃といったさまざまな業務を行っています。そうした多岐にわたる現場に駆け付ける車両の位置情報を管理するためにCariotの導入を決定しました。

冬の北海道の天気はいうまでもなく、雪景色が当たり前です。雪が降り積もった日は、車の運転ができないことも珍しくありません。運転できる天候だったとしても、ゴミの回収に通常ルートで向かえない場合もあります。また目的地に向かう道路が通行できない場合は他の車両が向かったり、他事業のドライバーにサポートしてもらったりすることもあります。渋滞により動けない時なども含めて、ドライバーとの連絡手段は電話もしくはメッセージアプリの使用が常でした。

メッセージアプリを使うようになってからは一斉連絡ができるようになりましたが、運転中や作業中はすべてのドライバーが見られるわけではありません。なおかつ、空いているドライバーを探さなければいけない。そのような共通の課題意識の中から、目的地への移動をスムーズにするために、車両の位置情報をリアルタイムで把握できる方法を模索し始めました。

2導入の決め手

山道でも問題なく受信するGPSの精度

車両の位置情報の把握を最優先項目にトータル3社から資料を取り寄せ、実際に端末をレンタルして弊社の課題に最適なサービスを検討しました。その中でもGPSの精度が最もよかったのがCariotでした。

皆さんがご存知のとおり、北海道は47都道府県で一番大きく、一つひとつの自治体の面積も広大です。北海道といえば自然風景を連想するかと思いますが、それゆえに山道も多く、弊社のある恵庭市から道内の現場に向かう際に険しい山の中を走行する場合も日常的にあります。電波環境が悪い山道ではGPSが途切れることを覚悟していましたが、Cariotではほとんどなく、問題なく位置情報を把握することができています。

各自治体が広大という意味では、例えば、弊社がある恵庭市から近い地域の現場で数十km、そして、100km、150km離れた現場もよくあります。会社から離れた現場で何か事故やトラブルが起きたとしても簡単には駆け付けることができないので、その意味でも車両の位置情報の把握は急務でした。

また北海道では、目的地の住所を検索したりカーナビに入力したりしても、その地番が登録されていないというケースもあります。特に温泉を掘削している現場ではそのようなことが多く、現場に挨拶するために上長や私が別の車両で付いていくこともあります。これまではインターネットで検索してもわからない現場は地図のコピーに印を付けたものを本社からFAXをしてもらっていましたが、先に到着している車があれば、その位置情報から所在地がある程度わかるということに気付きました。意外でしたが、これは便利な使い方ですね。

3成果

電話を受けた事務スタッフも車両を割り振れるように

Cariotの導入はスムーズに浸透していきました。導入前から気になっていたのは一点、それはGPSで位置情報を管理されるドライバーたちからの反応です。自分の現在地を確認されることを嫌がられるかと心配でしたが、使い始めると意外な反応がありました。これまで、ドライバーは安全運転を心がけるがゆえに、帰社時間が遅くなった際、「サボっていたんじゃないの?」と疑われるようなこともあったようです。しかし、Cariotで正確な状況を把握できるようになってからは、きちんと安全運転を心がけていたということが周囲のメンバーにもわかってもらえるようになりました。仕事を正当に評価するためのツールでもある。そのように伝えれば、ドライバーからの理解は早いと思います。

具体的な業務としてはごみ収集の場合、どうしても飲食店のお客様などからは決まった時間にしか収集できないケースがあります。早朝、店舗に従業員の方が到着されてから10分、20分の間といった細かいリクエストがあるので、それが私たちの都合でズレてしまうと回収自体ができないことになります。その場合は代わりに回収に向かえるドライバーを探さなければなりませんが、これまでは担当ドライバーから会社に連絡があり、担当の上席にどのドライバーを向かわせるかの判断を依頼していました。それを一箇所で把握・指示したいという私たちのニーズに対してCariotの機能は合致していました。

Cariotを使い始めてからは渋滞により、動けないという連絡があっても、空いているドライバーや会社に戻っているドライバーを探すのはマップを見るだけで確認できます。いちいち全員に確認する手間が省けましたし、管理者が外出している場合は電話を受けた事務スタッフでも車両の割り振りができるようになりました。

4今後の展望

より伝わりやすくなった現場の臨場感

また、Cariotを導入してすぐに、ドライバー同士が自発的にコミュニケーションをとるようになりました。以前は他のドライバーが見えていなかったのですが、Cariotを導入したことで、他の車両の状況も一目でわかるようになったので、他の現場の進捗も意識するようになりました。自分の担当作業が終わって余裕があれば、自ら他のドライバーに「そっちを手伝おうか?」と連絡してくれることもあります。作業効率が上がり指示を受けなくても、協力体制が自然と生まれている。これは非常にうれしいことです。

さらに走行ルートも軌跡として記録されるので、ドライバーによってゴミを回収する経路や順番が違ったりすることが意外と多いこともわかりました。通行している時間もわかるので、「この時間帯はここを通るよりもこのルートの方が早くない?」、「たしかに早いけど、住宅街はなるべく通らないように」などのアドバイスを通じて、属人化されていたルートを改善しています。

Cariotを使い始めた頃にはなかった停車時間を把握する機能が追加されたのはありがたかったです。停車時間の把握は作業時間の把握でもあります。例えば、農村部のトイレ排水の浄化槽点検を担当しているドライバーが複数います。浄化槽の清掃作業中、硫化水素中毒に罹るリスクもありますが、作業としては二人体制で行うほどのものではありません。ですからマップを見て、通常よりも停車時間が長かったら「どんな状況?大丈夫?」と安否確認しています。いつもより大変だということがわかれば、空いているドライバーを応援に向かわせることができます。Cariotのおかげで現場の臨場感がより伝わってくるようになりました。

ここまでお話ししたように、Cariotの機能は現在のもので満足しています。強いて挙げるならば、安全運転の急発進・急加速のデータに点数をつけて評価していただけるとうれしいですね。回数に加えてスコアが表示されるとドライバー同士が現場で安全運転を競い合いながら意識すると思うのです。それがグラフ・チャートになるとさらに話のタネが生まれる。そこから管理者とドライバーのコミュニケーションが深まっていく効果をCariotに期待しています。

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